【東京都練馬区】実務経験10年を証明して防水工事業の建設業許可を取得した事例
東京都練馬区で防水工事を行っている会社様から、防水工事業の一般建設業許可を取得したいとのご相談をいただきました。
今回のポイントは、代表取締役である社長の経営経験と、防水工事に関する実務経験をどのように証明するかという点でした。
社長は、会社設立時から約11年間にわたり取締役として建設業の経営に携わっていたため、常勤役員等の要件については問題なく確認することができました。
一方で、営業所技術者等については、資格ではなく、防水工事に関する実務経験によって要件を満たす必要がありました。
そのため、社長が防水工事に継続して携わっていた期間について、過去の請求書や通帳などを一つずつ確認し、10年以上の実務経験を証明できるかを整理しました。
今回確認できた実務経験は、約10年6か月です。
長期間にわたる実務経験を証明するため、多数の請求書と通帳の入金記録を確認し、営業所技術者等として必要な経験期間を確保しました。
また、会社の登記上の本店は社長のご自宅でしたが、建設業許可上の主たる営業所は別に賃借していたため、営業所としての使用実態や賃貸借契約の内容も確認しました。
こうして、
・社長の約11年間の役員経験
・防水工事に関する約10年6か月の実務経験
・請求書と通帳による実務経験の証明
・別途賃借している主たる営業所
・一般建設業許可に必要な財産的基礎
を一つずつ整理し、東京都へ防水工事業の一般建設業許可を申請しました。
この記事では、資格を使わず、10年以上の防水工事の実務経験を証明して、社長自身を営業所技術者等として防水工事業の建設業許可を取得した事例をご紹介します。
第1章 ご相談の内容
今回ご相談いただいたのは、東京都練馬区で防水工事を行っている会社様です。
顧問税理士事務所からのご紹介で、防水工事業の一般建設業許可を取得したいとのご相談をいただきました。
まず確認したのは、代表取締役である社長の経営経験と、防水工事に関する実務経験です。
社長は、会社設立時から約11年間にわたり取締役として在任しており、建設業の経営に継続して携わっていました。
そのため、常勤役員等については、社長自身を配置する方向で整理することができました。
一方で、営業所技術者等については、資格ではなく、実務経験によって要件を満たす必要がありました。
社長は長年にわたり防水工事に携わっていましたが、建設業許可申請では、単に「10年以上経験があります」と説明するだけでは足りません。
実際にその期間、防水工事を継続して行っていたことを、請求書や通帳などの資料で確認していく必要があります。
今回の会社様では、社長の防水工事に関する実務経験を過去に遡って確認し、約10年6か月分を確保することができました。
また、登記上の本店は社長のご自宅でしたが、建設業許可上の主たる営業所は別に賃借していたため、営業所の使用実態や賃貸借契約の内容も確認しました。
今回の申請では、
・社長の約11年間の役員経験
・防水工事に関する約10年6か月の実務経験
・請求書と通帳による実務経験の証明
・別途賃借している主たる営業所
・一般建設業許可に必要な財産的基礎
を一つずつ確認し、防水工事業の一般建設業許可取得に向けて準備を進めました。
第2章 社長の約11年間の役員経験で常勤役員等の要件を確認
今回の会社様では、代表取締役である社長を常勤役員等として配置する方向で要件を確認しました。
社長は、会社設立時から約11年間にわたり取締役として在任し、建設業の経営に継続して携わっていました。
そのため、常勤役員等として必要となる建設業に関する経営経験については、十分な期間を確認することができました。
建設業許可では、常勤役員等について、単に現在取締役であるというだけではなく、過去にどのような立場で、どのくらいの期間、建設業の経営に携わってきたのかを確認する必要があります。
今回の会社様では、社長が会社設立時から現在まで継続して取締役として在任していたため、法人設立からの役員在任期間を基に経営経験を整理しました。
また、社長は現在も申請会社に常勤しており、代表取締役として会社の経営を担っていました。
このため、
・会社設立時からの役員在任期間
・建設業を継続して営んできたこと
・現在も申請会社に常勤していること
を確認し、社長を常勤役員等として申請することができました。
今回の案件では、常勤役員等の要件については比較的整理しやすい状況でした。
一方で、営業所技術者等については、資格ではなく10年以上の実務経験を証明する必要がありました。
そのため、この申請で最も多くの確認作業が必要となったのは、社長の防水工事に関する実務経験の証明でした。
第3章 防水工事の実務経験10年以上を請求書と通帳で証明
今回の申請で最も大きなポイントとなったのが、営業所技術者等の要件です。
社長は、防水工事業の営業所技術者等として使用できる資格を保有していなかったため、実務経験によって要件を満たす必要がありました。
防水工事業の一般建設業許可では、10年以上の実務経験があれば、営業所技術者等の要件を満たすことができます。
ただし、建設業許可申請では、本人が「10年以上防水工事をしてきた」と申告するだけでは足りません。
その期間に実際に防水工事を継続して請け負っていたことを、客観的な資料によって確認する必要があります。
今回の会社様では、社長が会社設立以来、防水工事に継続して携わっていました。
そこで、過去の請求書を確認し、防水工事に該当する工事内容が記載されているかを一件ずつ整理しました。
さらに、その請求書に対応する工事代金が実際に入金されていることを確認するため、通帳の入金記録もあわせて確認していきました。
長期間の実務経験を証明する場合には、単に資料の枚数をそろえればよいわけではありません。
請求書の工事内容と通帳の入金が対応しているか、実務経験として認められる期間が途切れていないかなどを確認しながら整理する必要があります。
今回の会社様では、こうした確認作業を積み重ねた結果、防水工事に関する実務経験を約10年6か月分確保することができました。
そのため、代表取締役である社長自身を、防水工事業の営業所技術者等として申請することができました。
資格がない場合でも、長年にわたり実際に防水工事を行ってきた会社であれば、過去の請求書や入金記録を整理することで、営業所技術者等の要件を満たせる可能性があります。
一方で、10年以上前の資料まで遡る必要があるため、実務経験証明は建設業許可申請の中でも特に準備に時間がかかる部分です。
今回の案件でも、過去の工事資料を一つずつ確認しながら、申請に使用できる実務経験の期間を慎重に整理していきました。
第4章 登記上の本店とは別に主たる営業所を賃借
今回の会社様では、登記上の本店所在地と、実際に建設業の営業を行っている主たる営業所の所在地が異なっていました。
登記上の本店は社長のご自宅でしたが、建設業許可上の主たる営業所については、別の場所を賃借して使用していました。
建設業許可では、登記上の本店所在地と営業所の所在地が必ずしも一致している必要はありません。
ただし、建設業の営業所として使用する場所については、実際に請負契約に関する業務を行うことができる事務所としての実態が必要です。
今回の会社様では、主たる営業所として使用している事務所について、賃貸借契約書を確認しました。
また、営業所内には、
・事務机
・複合機
・書類を保管するスペース
・来客や打ち合わせに対応できるスペース
などが整っており、実際に建設業の営業を行う事務所として使用されていました。
そのため、登記上の本店が社長の自宅であっても、別途賃借している事務所を建設業許可上の主たる営業所として申請することができました。
建設会社では、法人登記上の本店を代表者の自宅に置きながら、実際の営業活動は別に借りている事務所で行っているケースもあります。
このような場合には、登記上の所在地だけで判断するのではなく、実際にどこで見積りや契約、書類管理などの営業活動を行っているのかを確認することが重要です。
今回の会社様についても、賃貸借契約の内容と営業所の使用実態を確認し、主たる営業所として問題なく申請できる状態を整えました。
第5章 防水工事業の一般建設業許可を取得
常勤役員等、営業所技術者等、営業所、財産的基礎、社会保険の加入状況など、建設業許可に必要となる要件を一つずつ確認し、申請書類を整えました。
今回の会社様では、代表取締役である社長が会社設立時から約11年間にわたり建設業の経営に携わっていたため、常勤役員等の要件については問題なく整理することができました。
一方で、最も多くの確認作業が必要となったのは、営業所技術者等としての実務経験証明です。
社長は、防水工事業の営業所技術者等として使用できる資格を保有していなかったため、過去の請求書と通帳を確認しながら、防水工事に関する実務経験を約10年6か月分整理しました。
また、登記上の本店は社長の自宅でしたが、建設業許可上の主たる営業所は別に賃借していたため、賃貸借契約や営業所の使用実態も確認しました。
財産的基礎については、直近の決算書で純資産が500万円を上回っていたため、一般建設業許可の要件を満たしていることを確認しました。
こうしてすべての許可要件を整えたうえで、東京都へ防水工事業の一般建設業許可を新規申請しました。
申請は無事に受理され、その後、防水工事業の一般建設業許可を取得することができました。
今回の事例では、
・社長自身が常勤役員等となる
・資格を使わず、10年以上の実務経験で営業所技術者等の要件を満たす
・長期間の請求書と通帳で防水工事の実務経験を証明する
・登記上の本店とは別の賃借事務所を主たる営業所とする
という形で、それぞれの許可要件を整理しました。
建設業許可では、資格を持っていないからといって、営業所技術者等になれないとは限りません。
防水工事に長年携わってきた実績があり、その期間を客観的な資料で証明できれば、実務経験によって要件を満たせる場合があります。
今回の会社様についても、過去の工事資料を丁寧に整理することで、防水工事業の建設業許可取得につなげることができました。









