東京都練馬区の建設会社様から、取締役の辞任に伴って必要となる手続きについてご相談をいただきました。
今回の会社では、取締役がすでに辞任しており、その後任者を新たに選任する予定はありませんでした。
そのため、単純に取締役の辞任登記を行うだけではなく、現在の会社組織そのものを見直す必要がありました。
確認したところ、こちらの会社は取締役会設置会社でしたが、今後は取締役会を廃止し、監査役はそのまま残す方針でした。
また、あわせて株式譲渡に関する規定についても見直すことになりました。
そこで今回は、
・取締役辞任後の会社組織の確認
・取締役会廃止に伴う定款内容の整理
・監査役を残したまま機関設計を変更
・株式譲渡に関する規定の見直し
・司法書士と連携した商業登記
・登記完了後の建設業許可上の役員変更届
までを一連の手続きとして進めることになりました。
また、建設業許可への影響についても確認しました。
辞任した取締役が常勤役員等や営業所技術者等を兼ねている場合には、後任者の要件確認まで含めて対応する必要があります。
今回については、辞任した取締役は建設業許可上の常勤役員等でも営業所技術者等でもなかったため、人的要件そのものに影響はありませんでした。
取締役の辞任をきっかけに会社の機関設計を見直し、司法書士と連携して登記を整えたうえで、建設業許可の役員変更届まで対応した事例をご紹介します。
第1章 取締役辞任に伴う手続きについてご相談
今回ご相談いただいたのは、東京都練馬区の建設会社様です。
こちらの会社では、取締役の1名がすでに辞任しており、その後任者を新たに選任する予定もありませんでした。
そこで、取締役辞任後に会社としてどのような手続きが必要になるのか、建設業許可への影響も含めてご相談をいただきました。
まず確認したのは、
・現在の取締役構成
・取締役会設置会社かどうか
・監査役を残すのか
・定款上の機関設計
・株式譲渡に関する規定
・辞任した取締役が建設業許可上の人的要件を担っていたか
といった点です。
確認したところ、こちらの会社は取締役会設置会社でしたが、後任の取締役を新たに入れない方針だったため、取締役会を廃止する必要がありました。
一方で、監査役についてはそのまま残すことになりました。
また、取締役会廃止にあわせて株式譲渡に関する規定も見直す必要があり、単純な取締役辞任の登記だけでは終わらない案件でした。
そのため今回は、司法書士と連携しながら会社の機関設計や定款内容を整理し、その登記が完了した後に建設業許可の役員変更届を行う流れで進めることになりました。
あわせて、辞任した取締役が建設業許可上の常勤役員等や営業所技術者等を兼ねていないことも確認しました。
人的要件には影響しないことが分かったため、今回は会社組織の変更と建設業許可上の役員変更届を中心に手続きを進めました。
第2章 会社の機関設計と建設業許可内容を確認
取締役の辞任に伴う手続きを進めるにあたり、まず現在の会社組織と建設業許可の内容を確認しました。
今回の会社は取締役会設置会社であり、取締役の1名が辞任したことで、そのままの機関設計を維持することが難しい状態になっていました。
そこで、定款や履歴事項全部証明書を確認しながら、
・現在の取締役構成
・取締役会設置会社であること
・監査役が在任していること
・今後、後任取締役を選任する予定がないこと
・株式譲渡に関する定款規定
などを整理しました。
会社側の方針としては、新たな取締役を追加するのではなく、取締役会そのものを廃止することになりました。
一方で、監査役についてはそのまま残す方針です。
そのため、今回の手続きは単なる役員変更ではなく、会社の機関設計を見直す内容となりました。
あわせて、建設業許可への影響についても確認しました。
辞任した取締役が常勤役員等や営業所技術者等を兼ねている場合には、後任者の選定や要件確認まで必要になります。
しかし、今回の辞任取締役は、常勤役員等にも営業所技術者等にも該当していませんでした。
そのため、建設業許可上の人的要件については変更せず、役員構成の変更のみを届け出る形で対応できることを確認しました。
まず会社組織を整理し、その後に建設業許可上の役員情報を現在の状態へ合わせる流れで手続きを進めました。
第3章 取締役会を廃止し監査役は継続
会社組織を確認した結果、今回は後任の取締役を新たに選任するのではなく、取締役会そのものを廃止する方針となりました。
一方で、監査役については引き続き在任することになりました。
そのため、今回の手続きでは、取締役1名の辞任だけでなく、取締役会設置会社から取締役会を置かない会社へ機関設計を変更する必要がありました。
また、取締役会を廃止することに伴い、定款上の規定についても見直しが必要になります。
今回の会社では、
・取締役会に関する規定
・監査役に関する規定
・株式譲渡に関する規定
などを確認し、今後の会社組織に合う内容へ整理していきました。
単に辞任した取締役を登記簿から外すだけであれば手続きは比較的限定されますが、今回は会社の機関設計そのものが変わるため、定款や株主総会議事録なども含めて整える必要がありました。
そこで、司法書士と連携しながら必要な会社法上の手続きを進め、登記内容を新しい会社組織に合わせる準備を行いました。
建設業許可上は、辞任した取締役が常勤役員等や営業所技術者等ではなかったため、人的要件そのものには影響しませんでした。
そのため、まず会社側の機関設計変更を完了させ、その登記内容をもとに建設業許可の役員変更届へつなげる形で進めました。
第4章 司法書士と連携して定款・登記を整理
今回の案件では、取締役1名の辞任に加えて、取締役会を廃止し、監査役は残すという会社組織の変更が必要でした。
そのため、建設業許可の変更届だけで完結する案件ではなく、会社法上の手続きもあわせて進める必要がありました。
そこで、弊所から提携する司法書士へ連携し、現在の定款内容や登記状況を確認しながら必要な手続きを整理しました。
今回見直したのは、
・取締役会に関する定款規定
・監査役に関する規定
・株式譲渡に関する規定
・取締役辞任に伴う登記内容
などです。
会社の機関設計を変更する場合には、単に登記申請書を提出するだけではなく、その前提となる株主総会決議や定款内容も整える必要があります。
今回についても、司法書士側で必要な議事録や登記関係書類を準備し、会社組織を現在の方針に合わせて整理しました。
建設業許可の役員変更届では、登記完了後の履歴事項全部証明書を確認しながら、許可上の役員情報を現在の状態に合わせていきます。
そのため今回は、先に司法書士による会社法上の手続きを完了させ、その内容を確認したうえで建設業許可の変更届を進める流れとしました。
行政書士と司法書士で担当分野を分けながら連携することで、取締役辞任から会社組織の見直し、建設業許可の役員変更まで一連の流れで対応することができました。
第5章 辞任取締役は常勤役員等・営業所技術者等ではないことを確認
会社組織の変更とあわせて、建設業許可上の人的要件に影響がないかも確認しました。
今回辞任した取締役については、建設業許可上の常勤役員等でも、営業所技術者等でもありませんでした。
そのため、取締役の辞任によって、
・常勤役員等が不在になる
・営業所技術者等が不在になる
・後任者の経験要件や資格要件を新たに確認する
といった対応は必要ありませんでした。
建設業許可では、役員の退任や辞任があった場合、その方がどの役割を担っていたかによって必要な対応が大きく変わります。
単なる取締役として在任しているだけであれば、役員変更届を中心に対応します。
一方で、その取締役が常勤役員等や営業所技術者等を兼ねている場合には、後任者の選定や要件確認まで必要になります。
今回は、辞任した取締役が建設業許可上の人的要件を担っていないことを事前に確認できたため、許可体制そのものは維持したまま、役員構成の変更のみを反映する形で進めることができました。
これにより、会社法上は取締役会の廃止など大きな組織変更がありましたが、建設業許可上は常勤役員等・営業所技術者等に変更を生じさせずに対応することができました。
第6章 登記完了後に建設業許可の役員変更届を提出
取締役の辞任に伴う会社法上の手続きが完了したため、最後に建設業許可上の役員変更届を提出しました。
今回の会社では、
・取締役1名が辞任
・後任取締役は選任しない
・取締役会を廃止
・監査役は継続
・株式譲渡に関する規定も見直し
・辞任取締役は常勤役員等、営業所技術者等ではない
という状況でした。
そのため、まず司法書士と連携して定款や機関設計を整理し、必要な登記手続きを完了させました。
その後、登記完了後の履歴事項全部証明書を確認し、建設業許可上の役員情報を現在の会社組織に合わせるための変更届を作成しました。
今回の変更では、常勤役員等や営業所技術者等に変更がなかったため、建設業許可上の人的要件そのものは従来の体制を維持しています。
一方で、役員構成は変わっているため、建設業許可上も辞任した取締役を削除し、現在の役員情報へ更新する必要がありました。
必要書類を整えたうえで東京都へ役員変更届を提出し、一連の手続きを完了しました。
今回のように、取締役の辞任をきっかけに取締役会の廃止など会社組織そのものを見直す場合、商業登記と建設業許可の両方で手続きが必要になります。
今回は、司法書士と連携して会社法上の変更を先に整え、その内容を建設業許可にも反映することで、会社の実態と登記・許可情報を一致させることができました。









