東京都荒川区の建設会社様から、失効してしまった建設業許可をもう一度取得したいとのご相談をいただきました。
以前は一般建設業許可(機械器具設置工事業)を取得していましたが、更新手続きをしないまま有効期限を迎え、許可はすでに失効していました。
その後は、設置した機械器具のメンテナンス業務が中心となっていたため、建設業許可を再取得せずに営業を続けていました。
ところが、500万円を超える機械器具設置工事を受注する予定が入り、改めて建設業許可が必要となりました。
一度失効した建設業許可は、そのまま復活させることはできません。
今回は新規申請として、常勤役員等や営業所技術者等の要件を改めて確認し、必要書類を整えて一般建設業許可(機械器具設置工事業)の再取得を進めました。
過去の建設業許可申請書類がきちんと保管されていたため、以前の許可実績を確認しながら申請準備を進めることができ、予定していた工事の受注前に無事、建設業許可を取得することができました。
第1章 更新を忘れて建設業許可が失効
今回のお客様は、東京都荒川区で機械器具設置工事を行っている建設会社様です。
以前は一般建設業許可(機械器具設置工事業)を取得していましたが、本来行うべき更新手続きをしないまま有効期限を迎えてしまい、許可は失効していました。
建設業許可の有効期間は5年間です。
引き続き許可を維持するためには、有効期間が満了する前に更新申請を行う必要があります。
更新を忘れて有効期限を過ぎてしまった場合、以前の許可をそのまま復活させることはできません。
今回の会社様も、許可が失効した後は機械器具のメンテナンス業務が中心となっていたため、しばらく建設業許可を再取得せずに営業を続けていました。
ところが、その後、500万円を超える機械器具設置工事を受注する予定が入り、再び建設業許可が必要となりました。
そこでご相談をいただき、現在の会社の状況を確認したうえで、一般建設業許可(機械器具設置工事業)を新規申請として取り直すことになりました。
更新を忘れた場合は、「更新申請をやり直す」という手続きではありません。
常勤役員等、営業所技術者等、営業所、財産的基礎、社会保険など、新規申請に必要な要件を改めて確認し、申請書類も新たに作成する必要があります。
今回のケースでは、受注予定の工事が決まっていたため、許可取得までのスケジュールを意識しながら、必要資料の確認と申請準備を進めました。
第2章 元常勤役員等・元営業所技術者等として過去の許可実績を利用
今回の再取得で大きなポイントとなったのが、代表取締役の常勤役員等と営業所技術者等の証明です。
建設業許可が失効しているため、今回の申請は更新ではなく新規申請となります。
そのため、常勤役員等と営業所技術者等についても、新規申請として要件を確認する必要があります。
ただし、今回の代表取締役は、以前に同じ会社で機械器具設置工事業の建設業許可を取得していた際、すでに常勤役員等と営業所技術者等として認められていました。
東京都の建設業許可申請の手引では、過去の建設業許可で常勤役員等として認められていた者について、「元常勤役員等」として経営経験を確認する方法が定められています。
また、営業所技術者等についても、過去の許可で営業所技術者等として認められていた者について、「元営業所技術者等」として確認する方法があります。
今回の会社様は、以前の建設業許可申請書の副本や許可関係書類をきれいに保管されていました。
そのため、代表取締役が以前の許可で常勤役員等及び機械器具設置工事業の営業所技術者等として認められていたことを確認し、その過去の許可実績を使って今回の新規申請を進めることができました。
もし過去の許可実績を利用できなければ、常勤役員等については改めて経営経験を証明する資料を揃え、営業所技術者等についても機械器具設置工事に関する実務経験資料を整理し直す必要が生じる可能性があります。
特に機械器具設置工事業は、資格だけで簡単に営業所技術者等の要件を満たせるケースが限られるため、過去の許可実績を確認できることは大きな意味があります。
建設業許可が失効したからといって、過去に許可を取得していた事実までなくなるわけではありません。
以前の許可申請書、副本、変更届などをきちんと保管しておけば、今回のような再取得の際に「元常勤役員等」「元営業所技術者等」としての確認資料として活用できることがあります。
第3章 500万円を超える工事の受注前に建設業許可を再取得
今回の会社様が建設業許可を再取得することになった直接のきっかけは、500万円を超える機械器具設置工事を受注する予定が入ったことでした。
建設業許可が失効した後は、設置した機械器具のメンテナンス業務が中心となっていたため、しばらくの間は許可を再取得せずに営業を続けていました。
しかし、500万円以上の機械器具設置工事を請け負うためには、機械器具設置工事業の建設業許可が必要です。
そこで、工事の受注予定から逆算し、できるだけ早く新規申請を行えるよう準備を進めました。
前章のとおり、代表取締役については、過去の許可実績をもとに元常勤役員等・元営業所技術者等として確認することができました。
また、以前の建設業許可申請書の副本や関係資料がきちんと保管されていたため、過去の申請内容を確認しながら現在必要となる書類を整理することができました。
その結果、申請書類の作成と必要資料の収集を短期間で進めることができ、東京都へ一般建設業許可(機械器具設置工事業)の新規申請を行いました。
申請は無事に受理され、その後、予定していた工事を受注する前に建設業許可を取得することができました。
建設業許可を失効したままにしている会社でも、事業内容の変化によって再び許可が必要になることがあります。
特に、これまで軽微な工事やメンテナンス業務が中心だった会社が、突然500万円を超える工事を受注することになった場合は、許可取得までの期間を見込んで早めに準備する必要があります。
今回の事例では、過去の許可関係書類が残っていたことと、代表取締役について元常勤役員等・元営業所技術者等として確認できたことが、スムーズな再取得につながりました。
第4章 建設業許可を失効すると更新ではなく新規申請になる
建設業許可は、一度取得すればそのまま維持できるものではありません。
許可の有効期間は5年間で、引き続き建設業を営む場合は、有効期間が満了する前に更新申請を行う必要があります。
今回の会社様は、以前取得していた一般建設業許可(機械器具設置工事業)の更新を行わないまま有効期限を迎えたため、許可が失効していました。
この場合、過去に許可を受けていた会社であっても、失効した許可をそのまま更新したり、復活させたりすることはできません。
再び建設業許可が必要となった場合は、新規申請として取り直すことになります。
新規申請となる以上、現在の会社について、
・常勤役員等の要件
・営業所技術者等の要件
・営業所の要件
・財産的基礎
・社会保険の加入状況
・欠格要件
などを改めて確認し、必要な申請書類を揃える必要があります。
ただし、今回のように過去に東京都知事の建設業許可を取得しており、その当時の申請書類や許可関係資料が残っている場合は、再取得の準備が大きく変わることがあります。
黒田伝導機様の場合は、代表取締役について元常勤役員等・元営業所技術者等として確認することができたため、過去の許可実績を活用して新規申請を進めることができました。
建設業許可を失効すると「また必要になったときに更新すればよい」という扱いにはなりません。
将来500万円以上の工事を受注する可能性がある会社の場合は、現在の業務で直ちに許可を必要としていなくても、許可を維持するかどうかを慎重に判断する必要があります。
今回の事例は、更新をしなかった建設業許可が後になって再び必要となり、新規申請によって機械器具設置工事業の許可を取り直したケースとなりました。
第5章 更新を忘れた場合でも過去の許可資料が役立つ
今回の再取得では、以前の建設業許可申請書の副本や関係書類がきちんと保管されていたことが、申請準備を進めるうえで大きな助けとなりました。
建設業許可が失効すると、手続き上は新規申請として取り直すことになります。
しかし、以前の許可申請でどのような経歴や資料によって常勤役員等や営業所技術者等の要件を満たしていたのかを確認できれば、再取得の際にもその実績を活用できる場合があります。
今回の会社様では、代表取締役について、過去の許可実績をもとに元常勤役員等、元営業所技術者等として確認することができました。
そのため、経営経験や機械器具設置工事の実務経験について、一から長期間分の資料を探し直す必要がありませんでした。
特に機械器具設置工事業は、営業所技術者等の要件を実務経験で証明するケースも多く、過去の工事資料を改めて揃えるとなると大きな負担になることがあります。
過去に提出した建設業許可申請書の副本、変更届、決算変更届、許可通知書などは、更新や変更手続きのためだけに保管しておく資料ではありません。
今回のように許可が失効した後で再取得することになった場合にも、過去の許可実績や申請内容を確認するための重要な資料となります。
建設業許可を取得した後は、申請書類をできるだけ整理して保管しておくことをおすすめします。
今回の会社様も、過去の資料が揃っていたことで申請準備を早く進めることができ、予定していた工事の受注前に機械器具設置工事業の許可を再取得することができました。
第6章 建設業許可の失効を防ぐために更新期限の管理が重要
今回の会社様は、一般建設業許可(機械器具設置工事業)の更新を行わないまま有効期限を迎えたため、許可が失効していました。
その後、500万円を超える機械器具設置工事を受注する予定が入ったことで、改めて建設業許可が必要となり、新規申請によって許可を取り直すことになりました。
結果として、過去の建設業許可申請書類がきちんと保管されていたことや、代表取締役について元常勤役員等・元営業所技術者等として確認できたことから、比較的スムーズに再取得を進めることができました。
しかし、建設業許可が失効した場合、必ず同じように短期間で取り直せるとは限りません。
失効後に役員や技術者が交代していたり、過去の申請書類が残っていなかったりすると、常勤役員等や営業所技術者等の要件確認に時間がかかることがあります。
また、新規申請となる以上、現在の会社が建設業許可の要件を満たしているかを改めて確認する必要があります。
建設業許可の有効期間は5年間です。
東京都知事許可の更新申請は、有効期間満了日の2か月前から受け付けられています。
更新時期が近づいてから慌てて準備するのではなく、決算変更届や役員変更、営業所技術者等の変更など、許可取得後に必要となる届出も含めて継続的に管理しておくことが重要です。
今回のように、一度は建設業許可が不要だと考えていた会社でも、取引先から大きな工事を依頼されたり、事業内容が変わったりすることで、再び許可が必要になることがあります。
今後も500万円以上の工事を受注する可能性があるのであれば、許可を失効させずに維持しておくことには大きな意味があります。
当事務所では、建設業許可の新規取得だけでなく、更新、決算変更届、各種変更届まで継続して対応しています。
建設業許可の期限管理や、失効してしまった許可の再取得についても、現在の会社の状況を確認したうえで対応方法を検討しています。









