東京都豊島区で、とび・土工工事業の一般建設業許可を取得したいという会社様からご相談をいただきました。
こちらの会社では、代表取締役が取締役に就任してから5年4か月が経過しており、ちょうど常勤役員等に必要となる経営経験を確認できる時期を迎えていました。
また、代表取締役は3年ほど前に二級建築施工管理技士(躯体)の資格を取得しており、とび・土工工事業の営業所技術者等についても要件を満たせる状況でした。
そこで今回は、
・代表取締役について5年以上の建設業の経営経験を確認
・二級建築施工管理技士(躯体)で営業所技術者等の要件を確認
・社会保険の加入状況を確認
・純資産500万円未満のため預金残高証明書を準備
・自宅兼営業所の使用状況を確認
という流れで申請準備を進めました。
特に今回のポイントは、代表取締役が資格を取得しただけではなく、取締役としての在任期間も5年を超えたことで、人的要件を社内で整えられたことです。
常勤役員等と営業所技術者等の両方を代表取締役が兼ねることができたため、新たに外部から人材を採用する必要はありませんでした。
一方で、直近決算では純資産額が500万円を下回っていたため、財産的基礎については500万円以上の預金残高証明書を取得して補いました。
さらに、自宅の一室を営業所として使用していたため、営業所としての独立性や事務設備、打ち合わせスペースなども確認しました。
代表取締役の5年以上の経営経験と二級建築施工管理技士(躯体)の資格を活かし、とび・土工工事業の一般建設業許可を新規申請した事例をご紹介します。
第1章 取締役就任から5年を超えたタイミングで建設業許可を検討
今回ご相談いただいたのは、東京都豊島区で、とび・土工工事業を営んでいる会社様です。
こちらの会社では、代表取締役が取締役に就任してから5年4か月が経過していました。
また、代表取締役は3年ほど前に二級建築施工管理技士(躯体)の資格も取得しており、以前から建設業許可の取得を検討していたそうです。
建設業許可では、営業所技術者等の資格要件だけでなく、常勤役員等として建設業の経営経験を満たしていることも必要になります。
今回の会社では、資格についてはすでに整っていましたが、代表取締役の在任期間が5年を超えるタイミングを待って、建設業許可の申請を具体的に進めることになりました。
そこでまず、
・取締役としての在任期間
・その期間中の建設工事の請負実績
・工事請求書
・工事代金の入金記録
などを確認し、代表取締役が常勤役員等として要件を満たしているかを整理しました。
あわせて、二級建築施工管理技士(躯体)の資格についても確認し、とび・土工工事業の営業所技術者等として配置できることを確認しました。
今回のケースでは、代表取締役が常勤役員等と営業所技術者等の両方を兼ねる形となります。
取締役としての経験年数と資格の両方がそろったことで、社内人材だけで建設業許可に必要な人的要件を整えることができました。
第2章 自社で5年以上の経営経験を確認
常勤役員等については、代表取締役が自社で積み上げてきた経営経験を使って要件を確認しました。
今回の代表取締役は、取締役に就任してから5年4か月が経過していました。
そこで、取締役就任後の期間について、実際に建設業の経営に携わっていたことを確認するため、過去の工事請求書や入金記録を確認しました。
建設業許可では、単に取締役として5年以上在任しているだけでは足りません。
その期間に会社が実際に建設工事を請け負っていたことを、過去の資料によって確認できる状態にしておく必要があります。
今回の会社では、取締役就任後から継続して工事の請負実績があり、毎月複数件の請求と入金が確認できました。
そこで、
・取締役としての在任期間
・その期間中の建設工事の請負実績
・工事請求書
・工事代金の入金記録
を整理し、代表取締役が5年以上にわたり建設業の経営に携わっていたことを確認しました。
その結果、常勤役員等に必要となる経営経験の要件を満たしていることが確認できました。
今回は他社での役員経験を使うのではなく、自社での取締役在任歴と工事実績だけで要件を整理することができました。
取締役就任から5年を超えたことで、これまで積み上げてきた自社での経営経験をそのまま建設業許可申請に活用できる状態になっていました。
第3章 二級建築施工管理技士(躯体)で営業所技術者等の要件を確認
営業所技術者等については、代表取締役が保有している二級建築施工管理技士(躯体)の資格を使って要件を確認しました。
今回申請する業種は、とび・土工工事業です。
代表取締役は3年ほど前に二級建築施工管理技士(躯体)の資格を取得しており、この資格によって、とび・土工工事業の営業所技術者等として配置することができます。
そこで、
・資格の名称
・資格証の内容
・今回申請する業種との対応関係
・代表取締役が営業所に常勤していること
を確認し、営業所技術者等としての要件を整理しました。
今回の会社では、代表取締役自身が資格を保有していたため、新たに資格者を採用したり、別の従業員を営業所技術者等として配置したりする必要はありませんでした。
また、代表取締役は前章で確認した5年以上の経営経験によって常勤役員等の要件も満たしています。
そのため今回は、
・5年以上の経営経験によって常勤役員等
・二級建築施工管理技士(躯体)によって営業所技術者等
という形で、代表取締役が両方の人的要件を兼ねる体制となりました。
資格を取得した時点では、まだ取締役としての在任期間が5年に達していませんでしたが、その後5年を超えたことで、経営経験と資格の両方がそろいました。
今回の申請では、この2つの要件がそろったタイミングで、とび・土工工事業の新規申請へ進めることができました。
第4章 純資産500万円未満のため預金残高証明書を準備
人的要件を確認した後は、一般建設業許可の財産的基礎について確認しました。
今回の会社では、直近の決算書を確認したところ、貸借対照表上の純資産額が500万円を下回っていました。
一般建設業許可の新規申請では、財産的基礎について一定の要件を満たす必要があります。
今回のように、直近決算の純資産額が500万円未満の場合には、500万円以上の資金調達能力があることを確認する方法として、金融機関の預金残高証明書を用意することができます。
そこで今回は、会社名義の口座について500万円以上の預金残高証明書を取得していただきました。
建設業許可の新規申請では、
・人的要件は満たしている
・営業所も問題ない
・社会保険にも加入している
という会社であっても、直近決算の純資産額が500万円未満というケースがあります。
その場合でも、一定額以上の預金残高を確認できれば、財産的基礎の要件を満たせる場合があります。
今回の会社についても、純資産額だけを見ると500万円を下回っていましたが、預金残高証明書を用意することで、一般建設業許可の財産的基礎を確認することができました。
これにより、代表取締役の経営経験、二級建築施工管理技士(躯体)の資格、財産的基礎までそろい、新規申請に向けた主要な要件を整えることができました。
第5章 自宅兼営業所の使用状況を確認
営業所については、代表取締役のご自宅の一室を使用していました。
今回の新規申請では、その自宅が建設業許可上の営業所として使用できる状態になっているかを確認しました。
東京都では、自宅を営業所として使用すること自体は可能です。
ただし、単に法人登記上の本店所在地になっているだけでは足りず、実際に建設業の営業活動を行う事務所としての実態があることが求められます。
今回のご自宅では、玄関を入ってすぐの一室を営業所として使用しており、居住スペースと事業用スペースも区別されていました。
営業所として使用する部屋には、
・事務机
・事務機器
・書類を保管するスペース
・打ち合わせができるスペース
が確保されており、実際に会社の営業拠点として使用できる環境が整っていました。
そこで、部屋の配置や使用状況を確認し、申請に必要となる営業所写真も準備しました。
自宅兼営業所の場合は、居住部分との区分や、事務所としての使用実態が分かる状態になっていることがポイントになります。
今回については、営業所として使用する部屋が明確で、必要な設備も整っていたため、その所在地を建設業許可上の営業所として申請することになりました。
第6章 東京都へとび・土工工事業を新規申請
ここまでの確認で、とび・土工工事業の一般建設業許可申請に必要となる要件を一通り整えることができました。
今回の会社では、
・代表取締役について5年以上の建設業の経営経験を確認
・二級建築施工管理技士(躯体)で営業所技術者等の要件を確認
・社会保険の加入状況を確認
・純資産500万円未満のため預金残高証明書を準備
・自宅兼営業所について使用状況を確認
という流れで申請準備を進めました。
特に今回のポイントは、代表取締役が取得していた二級建築施工管理技士(躯体)の資格と、自社で5年以上積み上げてきた経営経験の両方がそろったタイミングで申請できたことです。
これにより、代表取締役が常勤役員等と営業所技術者等を兼ねることができ、社内だけで人的要件を整えることができました。
また、直近決算では純資産額が500万円を下回っていましたが、500万円以上の預金残高証明書を用意することで、一般建設業許可の財産的基礎についても確認できました。
自宅兼営業所についても、事業用スペースや事務設備、打ち合わせスペースなどを確認し、営業所として申請できる状態に整えました。
必要書類をそろえたうえで、東京都へとび・土工工事業の一般建設業許可を新規申請し、無事に受理されました。
今回のように、資格を先に取得していても、常勤役員等に必要な経営経験の年数がまだ足りないケースがあります。
こちらの会社では、取締役としての在任期間が5年を超えたことで、二級建築施工管理技士(躯体)の資格と経営経験の両方を活かし、とび・土工工事業の建設業許可申請につなげることができました。









