【東京都練馬区】無理と言われた営業所技術者等の交代と建設業許可更新を同時に対応

東京都練馬区で、とび・土工・コンクリート工事業の建設業許可を持つ会社様について、営業所技術者等の交代と更新申請を同時に行った事例です。

この案件は、近隣の税理士兼行政書士事務所からのご紹介でご相談をいただきました。

会社様は親子二代でとび・土工・コンクリート工事を営んでおり、建設業許可を新規取得した当時は、お父様が常勤役員等と営業所技術者等の両方を担当していました。

その後、常勤役員等については息子様である現社長へ交代していましたが、営業所技術者等については「10年以上の実務経験を証明できないため変更は難しい」と説明を受け、お父様のままになっていました。

そこで、過去の建設業許可の保有状況、取締役としての在任期間、役員報酬の記載された確定申告書などを確認し、現社長について、とび・土工・コンクリート工事業の実務経験を証明できるか検討しました。

資料を整理した結果、現社長を営業所技術者等として変更できる見通しが立ち、営業所技術者等の変更届と建設業許可の更新申請をあわせて進めることになりました。

10年分の請求書や通帳が揃っていない場合でも、過去の許可実績や在任状況などから実務経験を証明できるケースがあります。

今回の事例は、いったん難しいと言われていた営業所技術者等の交代について、過去資料を改めて確認することで変更手続きにつなげることができたケースです。

第1章 営業所技術者等の交代は難しいと言われていた

今回の会社様は、東京都練馬区で親子二代にわたり、とび・土工・コンクリート工事を営んでいる建設会社様です。

もともと建設業許可を新規取得した際には、お父様が常勤役員等と営業所技術者等の両方を担当していました。

その後、世代交代が進み、常勤役員等については息子様である現社長へ変更されていました。

一方、営業所技術者等についても現社長へ交代したいと考えていたものの、以前相談していた行政書士からは、10年以上の実務経験を証明することが難しいため変更できないとの説明を受けていました。

そのため、常勤役員等は現社長、営業所技術者等はお父様という体制のまま建設業許可を維持していました。

今回、建設業許可の更新時期が近づいたことをきっかけに、近隣の税理士兼行政書士事務所からのご紹介で当事務所へご相談いただきました。

まず行ったのは、「本当に営業所技術者等の交代ができないのか」という点の再確認です。

営業所技術者等を10年以上の実務経験で変更する場合、一般的には工事請負の実績を確認できる請求書や契約書、入金資料などを使って経験期間を証明していきます。

しかし、実務経験の証明方法は、それだけに限られるわけではありません。

今回の会社様は、とび・土工・コンクリート工事業の建設業許可を長年継続して保有しており、現社長もその許可保有期間中、長期間にわたって取締役として会社に在籍していました。

そこで、過去の建設業許可の状況や取締役としての在任期間、会社に常勤していたことを確認できる資料などを改めて整理し、現社長を営業所技術者等へ変更できる可能性を検討することにしました。

第2章 過去の許可実績と在任資料から実務経験を整理

今回の営業所技術者等の交代で一番のポイントとなったのが、現社長の10年以上の実務経験をどのように証明するかという点です。

通常、実務経験によって営業所技術者等の要件を証明する場合には、許可を受けようとする業種の工事を継続して行っていたことが分かる請求書や契約書、入金資料などを確認していきます。

しかし今回の会社様は、とび・土工・コンクリート工事業の建設業許可をすでに10年以上継続して保有していました。

さらに、現社長もその許可保有期間中、10年以上にわたって取締役として在任していました。

そこで、過去の建設業許可の内容と取締役としての在任期間を確認したうえで、当時の確定申告書も確認しました。

確定申告書に添付されている役員報酬の明細には、現社長に対して継続して役員報酬が支払われていたことが記載されており、その資料も10年分保管されていました。

こうした資料を組み合わせることで、

・会社がとび・土工・コンクリート工事業の許可を継続して保有していたこと
・現社長がその期間中、取締役として継続して在任していたこと
・会社から継続して役員報酬を受けていたこと

を確認することができました。

今回のように、10年分の工事請求書や通帳だけでは実務経験の証明が難しい場合でも、過去の許可実績や在任状況、常勤性を確認できる資料などを整理することで、別の方法から実務経験を証明できるケースがあります。

最初の段階で「10年分の請求書が揃っていないから無理」と判断するのではなく、その会社が過去にどのような許可を保有し、本人がどのような立場で在籍していたのかまで確認することが重要です。

第3章 現社長を営業所技術者等へ変更

現社長について10年以上の実務経験を証明できる見通しが立ったため、お父様から現社長へ営業所技術者等を交代する手続きを進めることになりました。

今回の会社様では、お父様が長年にわたり営業所技術者等を担当していましたが、ご高齢になっていたこともあり、今後も許可を安定して維持していくためには、世代交代を進めておく必要がありました。

建設業許可では、営業所技術者等が退職したり、常勤できなくなったりした場合、そのままにしておくことはできません。

後任者が要件を満たしていることを確認したうえで、適切に変更手続きを行う必要があります。

今回のケースでは、現社長について、

・とび・土工・コンクリート工事業の許可保有期間中に10年以上取締役として在任していたこと
・役員報酬の支払いを確認できる資料が残っていたこと
・会社に継続して在籍していたこと

などを資料から確認し、営業所技術者等としての実務経験を整理しました。

その結果、これまで難しいと考えられていた営業所技術者等の交代について、現社長を後任者として変更することができる状態を整えることができました。

常勤役員等についてはすでに現社長へ交代していたため、今回の営業所技術者等の変更によって、人的要件の中心をお父様から現社長へ移すことになります。

親族経営の建設会社では、創業者である親が常勤役員等や営業所技術者等を長年担当しているケースも少なくありません。

高齢化や引退を迎えてから慌てて後任者を探すのではなく、後継者がどの要件を満たしているのかを早めに確認しておくことが、建設業許可を継続していくうえでも重要です。

第4章 営業所技術者等の変更と建設業許可の更新を同時に申請

現社長を営業所技術者等へ変更できることを確認したうえで、建設業許可の更新申請もあわせて進めました。

今回のご相談は、ちょうど建設業許可の更新時期が近づいていたタイミングでした。

そのため、営業所技術者等の変更だけを先に行うのではなく、変更後の人的体制を整えたうえで更新申請まで一連で対応することになりました。

建設業許可の更新では、現在の許可内容だけでなく、常勤役員等や営業所技術者等といった人的要件を引き続き満たしているかも確認されます。

今回の会社様では、常勤役員等についてはすでに現社長へ変更済みでした。

一方、営業所技術者等についてはお父様のままだったため、現社長の実務経験を証明する資料を整理し、変更届を作成しました。

そのうえで、変更後の体制を前提として建設業許可の更新申請書も準備しました。

結果として、営業所技術者等の変更手続きと更新申請を問題なく進めることができ、引き続き、とび・土工・コンクリート工事業の建設業許可を維持することができました。

今回のように、更新時期と人的変更のタイミングが重なるケースでは、変更内容を先に整理し、その内容を更新申請へ正確に反映させることが重要です。

特に、営業所技術者等の交代に実務経験の証明が必要な場合は、更新期限が迫ってから確認を始めると資料収集に時間がかかることがあります。

更新前に人的要件を確認し、必要な変更がある場合には早めに準備しておくことが、許可を継続するうえで重要になります。

第5章 過去の許可資料が実務経験の証明につながることもある

今回の事例では、現社長について10年分の工事請求書や通帳を通常どおり積み上げる方法ではなく、会社の過去の許可実績や取締役としての在任状況などを確認することで、営業所技術者等としての実務経験を整理しました。

建設業許可では、過去にどの業種の許可を持っていたのか、その期間に誰が役員として在任していたのかといった記録が、後になって重要な資料になることがあります。

今回の会社様は、とび・土工・コンクリート工事業の許可を10年以上継続して保有しており、現社長もその期間中に取締役として在任していました。

さらに、当時の確定申告書も長期間保管されていたため、役員報酬の支払い状況を確認することができました。

こうした資料が揃っていたことで、現社長が会社に継続して在籍していたことを確認しながら、営業所技術者等としての実務経験を整理することができました。

逆に、過去の許可申請書や確定申告書、登記関係資料などを処分してしまうと、将来の変更申請で必要な経験を証明しにくくなる場合があります。

特に、資格ではなく実務経験で営業所技術者等の要件を満たしている会社では、過去の資料を長期間保管しておくことが重要です。

建設業許可を取得した時点では必要性を感じない資料でも、営業所技術者等の交代や業種追加など、数年後の手続きで役立つことがあります。

今回のケースも、過去の資料が残されていたからこそ、いったんは難しいと言われていた営業所技術者等の交代を実現することができた事例です。

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