【東京都北区】一般建設業許可 電気通信工事業と電気工事業を新規申請

東京都北区の会社様から、電気通信工事業と電気工事業の建設業許可を取得したいとのご相談をいただきました。

この会社様は宅建業免許もお持ちで、すでに関与している行政書士事務所がありましたが、建設業許可の新規申請については専門的に扱っている事務所へ依頼したいとのことで、当事務所へお問い合わせをいただきました。

今回の申請では、

電気通信工事業
電気工事業

の2業種について、東京都知事の一般建設業許可を取得することになりました。

営業所技術者等については、

電気通信工事業は、代表取締役が10年以上の実務経験で担当
電気工事業は、第一種電気工事士を保有する従業員が担当

という体制です。

特にポイントとなったのが、代表取締役の電気通信工事業に関する実務経験でした。

確認した時点では、営業所技術者等として必要となる10年間の実務経験に、わずか1か月足りない状況でした。

そのため、無理に申請を進めるのではなく、必要書類の収集や作成を進めながら要件を満たす時期を待ち、その後に新規申請を行いました。

建設業許可では、要件をほぼ満たしていても、必要な期間が1か月足りないだけで申請できないことがあります。

今回の案件は、申請できる時期を正確に見極めながら準備を進め、電気通信工事業と電気工事業の2業種を取得した事例です。

第1章 代表取締役の経営経験を確認

まず確認したのは、常勤役員等の要件です。

今回の会社様では、代表取締役が会社設立時から継続して取締役を務めており、申請時点で約12年間の在任期間がありました。

そのため、常勤役員等として必要となる5年以上の建設業に関する経営経験については、期間の面では十分に満たしている状況です。

ただし、建設業許可では、単に登記上の役員在任期間が5年以上あるだけで足りるわけではありません。

その期間に実際に建設業を営んでいたことを、請求書や工事契約書、入金記録などの資料で確認できることが重要です。

今回の会社様は設立から長く建設工事に携わっており、過去の工事資料も確認できたため、代表取締役の経営経験については大きな問題なく整理することができました。

会社設立から長期間が経過している場合でも、過去の工事資料が十分に残っていなければ、経営経験の証明に時間がかかることがあります。

建設業許可を初めて取得する際には、役員の在任期間だけでなく、その期間に対応する工事実績の裏付け資料まで確認しておくことが大切です。

第2章 電気通信工事業は10年以上の実務経験で営業所技術者等を証明

次に確認したのが、電気通信工事業の営業所技術者等の要件です。

今回の会社様では、代表取締役が電気通信工事業の営業所技術者等を担当することになりました。

代表取締役は、会社設立以降、継続して電気通信工事に携わっていました。

そのため、10年以上の実務経験によって営業所技術者等の要件を満たす方針で証明資料を整理していきました。

ここで問題になったのが、実務経験の期間です。

確認した時点では、10年間の実務経験にわずか1か月足りませんでした。

建設業許可では、必要な実務経験期間に少しでも不足がある場合、そのまま申請することはできません。

「ほぼ10年」では足りず、必要な期間を確実に満たしていることが必要です。

そのため今回は、無理に申請を急がず、請求書や入金記録などの証明資料を整理しながら、10年間の実務経験を満たす時期を待つことにしました。

1か月後に必要な期間を満たしたことを確認したうえで、電気通信工事業の営業所技術者等として申請を進めました。

実務経験によって営業所技術者等の要件を証明する場合は、経験年数だけでなく、その期間に対応する工事資料が残っているかどうかも重要です。

今回のように、申請時期を少し調整するだけで要件を満たせるケースもありますので、最初の段階で実務経験の起算時期と証明できる期間を正確に確認しておくことが大切です。

第3章 第一種電気工事士で電気工事業の営業所技術者等を確認

電気工事業については、第一種電気工事士の資格を保有する従業員の方を営業所技術者等として申請することになりました。

営業所技術者等は、資格要件を満たしているだけでなく、その営業所に常勤していることも必要です。

今回の従業員の方については、第一種電気工事士の免状を確認するとともに、会社に常勤していることを確認できる資料もあわせて整理しました。

電気通信工事業については代表取締役の10年以上の実務経験を証明する必要がありましたが、電気工事業については第一種電気工事士の資格によって営業所技術者等の要件を満たすことができました。

同じ建設業許可の申請でも、業種ごとに営業所技術者等の要件は異なります。

今回のように、電気通信工事業は実務経験、電気工事業は国家資格という形で、それぞれ別の方法で要件を満たすケースもあります。

複数業種を同時に申請する場合は、各業種について誰を営業所技術者等とするのか、どの資格や実務経験で要件を満たすのかを一つずつ整理しておくことが重要です。

第4章 社会保険の加入状況を確認

建設業許可の新規申請では、会社として必要な社会保険に適切に加入していることも確認します。

今回の会社様では複数名の従業員を雇用しており、健康保険・厚生年金保険・雇用保険について、それぞれ必要な加入手続きが行われていました。

そのため、社会保険の加入状況については特に問題ありませんでした。

また、今回の申請では、第一種電気工事士を保有する従業員の方を電気工事業の営業所技術者等として申請します。

このため、資格そのものだけでなく、その従業員の方が申請会社に常勤していることも確認しながら準備を進めました。

建設業許可では、営業所技術者等や常勤役員等について、資格や経験の要件を満たしていても、常勤性を確認できなければ申請を進めることができません。

新たに採用した資格者を営業所技術者等として申請する場合には、資格証明書だけでなく、社会保険関係を含めた常勤性の確認資料についても早めに整理しておくことが大切です。

第5章 一般建設業許可の財産的基礎を確認

次に確認したのが、一般建設業許可の財産的基礎です。

今回の会社様は、直近の決算書上の純資産額が500万円を大きく上回っていました。

そのため、一般建設業許可で求められる財産的基礎については、直近の決算内容で確認することができました。

一般建設業許可では、一定の財産的基礎を有していることが必要です。

会社によっては、直近決算の内容だけでは要件を満たせず、500万円以上の預金残高証明書を用意して申請するケースもあります。

今回は決算内容に余裕があったため、財産的基礎について追加の対応をする必要はなく、申請準備をスムーズに進めることができました。

第6章 営業所の要件を確認

今回の会社様では、登記上の本店所在地をそのまま建設業の営業所として使用していました。

営業所内には、事務机や複合機などの事務設備があり、打ち合わせを行うためのスペースも確保されていました。

建設業許可における営業所は、単に法人登記上の本店であればよいというものではありません。

実際にその場所で、見積りや契約など建設工事の請負契約に関する実体的な業務を行うことができる環境が整っている必要があります。

今回の営業所については、事務所としての使用実態や設備の状況を確認した結果、建設業許可上の営業所要件を満たしていることを確認できました。

また、登記上の本店所在地と営業所所在地が一致していたため、所在地の確認についても比較的スムーズに進めることができました。

建設業許可の新規申請では、人的要件や財産的基礎に目が向きがちですが、営業所の実態も重要な審査項目の一つです。

特に賃貸物件や自宅兼営業所などの場合は、使用権原や事務所としての独立性も含めて、申請前に確認しておくことが大切です。

第7章 東京都へ電気通信工事業・電気工事業の新規申請

ここまでの確認で、

常勤役員等
電気通信工事業の営業所技術者等
電気工事業の営業所技術者等
社会保険
財産的基礎
営業所

の各要件を満たしていることが確認できました。

特に今回の申請では、代表取締役の電気通信工事業に関する実務経験が、当初の確認時点では10年間に1か月足りない状況でした。

そのため、必要な期間を満たすまでの間に、工事資料や入金記録などの確認、申請書類の作成、その他の必要書類の収集を進めました。

そして、10年以上の実務経験を満たしたことを確認したうえで、東京都へ電気通信工事業と電気工事業の一般建設業許可を新規申請しました。

申請書類も問題なく整い、東京都での審査を経て受理となりました。

建設業許可では、要件をほぼ満たしているように見えても、必要な経験期間がわずかに足りないことで申請時期を調整しなければならないことがあります。

今回のようなケースでは、無理に申請を急ぐのではなく、要件を満たす時期を正確に確認し、その間に他の準備を進めておくことが重要です。

結果として、電気通信工事業は代表取締役の10年以上の実務経験、電気工事業は第一種電気工事士を保有する従業員という、それぞれ異なる方法で営業所技術者等の要件を満たし、2業種を同時に取得することができました。

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