建設業許可の管工事業とは?東京都で許可を取得する要件や実務経験・経審まで徹底解説

東京都で空調設備工事や給排水設備工事、ダクト工事などを行う事業者様から、建設業許可に関するご相談を数多くいただいています。

「500万円を超える工事を受注する予定だが、許可は必要ですか?」

「管工事業として申請できるのか、それとも水道施設工事業や機械器具設置工事業になるのか分からない」

「10年以上の実務経験はあるが、東京都で認められるか不安」

「初めて申請するので、補正にならないよう進めたい」

このようなお悩みを抱えたまま申請準備を始める方は少なくありません。

結論から申し上げます。

東京都で税込500万円以上の管工事を請け負う場合は、建設業許可(管工事業)が必要です。

ただし、東京都では単に工事経験があるだけでは許可を取得できません。

営業所技術者等(資格または実務経験)の要件を満たしていることはもちろん、工事内容が管工事業に該当することを客観的に説明できる資料や、営業所要件、社会保険加入状況なども確認されます。

また、空調設備工事やダクト工事、水道設備工事は他業種との区分が問題となることも多く、工事内容の整理や実務経験の証明方法によって審査結果が変わるケースもあります。

本記事では、東京都知事許可(一般建設業・新規申請)に特化し、管工事業の許可要件や東京都で補正になりやすいポイント、実務経験の証明方法、他業種との違いまで、実務に沿って分かりやすく解説します。

目次

第1章 管工事業とは?東京都で建設業許可が必要となる工事

建設業法における管工事業とは、冷暖房設備や空調設備、給排水設備、ガス配管設備など、建築物に配管や配管機器を設置する工事を行う業種です。

私たちの生活に欠かせない水や空気、ガスなどを安全かつ快適に利用できるようにするための設備工事が中心となります。

東京都では、オフィスビルやマンション、商業施設、工場などの新築工事だけでなく、設備の更新や改修工事も数多く行われています。省エネルギー化や設備の老朽化対策に伴い、空調設備や給排水設備の更新需要も増えており、管工事業は建設業の中でも重要な業種の一つとなっています。

管工事業に該当する代表的な工事には、次のようなものがあります。

  • 給排水衛生設備工事
  • 空調設備工事
  • 冷暖房設備工事
  • 換気設備工事
  • ダクト工事
  • ガス配管工事
  • 浄化槽設備工事
  • 冷凍冷蔵設備工事
  • 消火配管設備工事

これらは建物の設備機能を維持・向上させるために欠かせない工事であり、住宅だけでなく、オフィスビル、商業施設、病院、学校、工場など幅広い建築物で施工されています。

一方で、管工事業は他の建設業種との区分が難しい工事も少なくありません。

例えば、上水道本管の布設工事は水道施設工事業に該当する場合がありますし、大型機械の据付を主な目的とする工事では機械器具設置工事業に該当することがあります。また、消防設備の設置内容によっては消防施設工事業として判断されるケースもあります。

東京都では、工事名だけで業種を判断するのではなく、工事の主たる目的や施工内容を踏まえて業種区分を行います。そのため、空調設備工事やダクト工事、給排水設備工事などは、実務経験の証明や工事経歴書を作成する際にも、管工事業として説明できる内容になっているかを確認することが重要です。

管工事業の建設業許可を取得すると、税込500万円以上の管工事を請け負うことができるようになるほか、元請会社からの信用力向上や公共工事への参入など、事業拡大につながるメリットがあります。

まずは、自社が施工している工事が建設業法上の管工事業に該当するのかを正しく理解することが、建設業許可取得への第一歩となります。

第2章 建設業許可が必要となる500万円基準

建設業法では、軽微な建設工事を除き、建設業を営むためには建設業許可を取得しなければなりません。

管工事業の場合、1件の請負代金が税込500万円以上となる工事を請け負うには、建設業許可(管工事業)が必要です。

この500万円には、工事費だけではなく、材料費や設備機器代、諸経費など、発注者から受け取る請負代金の総額が含まれます。

「工事費だけなら500万円未満だから許可は不要」と考えてしまうケースがありますが、建設業法では請負契約全体の金額で判断されます。

また、1件の工事を複数の契約に分け、それぞれ500万円未満にしたとしても、実質的に一つの工事と判断されれば、請負金額を合算して審査されることがあります。

例えば、次のような工事では建設業許可が必要となる可能性があります。

・空調設備更新工事 650万円

・給排水設備改修工事 820万円

・マンション共用部の配管更新工事 1,200万円

・工場の冷暖房設備更新工事 900万円

・商業施設のダクト設備改修工事 700万円

これらはすべて管工事業に該当する代表的な工事であり、請負金額が税込500万円以上であれば、建設業許可が必要です。

一方で、500万円未満の工事であれば建設業許可がなくても請け負うことは可能ですが、許可を取得することで受注できる工事の幅は大きく広がります。

例えば、

・元請会社から許可取得を取引条件として求められる

・大型改修工事の見積依頼を受けられる

・公共工事の入札参加資格申請を目指せる

・金融機関や取引先からの信用力向上につながる

といったメリットがあります。

東京都では、設備工事を中心に500万円を超える案件は珍しくありません。空調設備や給排水設備の更新工事では、設備機器や材料費が高額になるため、想定以上に請負金額が500万円を超えるケースも多く見られます。

そのため、「まだ500万円を超える工事は少ないから」と考えるのではなく、今後の事業拡大を見据えて早めに建設業許可を取得しておくことが、営業機会を逃さないためにも重要です。

第3章 管工事業と他業種との違い

東京都で管工事業の建設業許可を取得する際、最も判断に迷いやすいのが「どの業種で申請すべきか」という点です。

建設業許可は28業種に分類されていますが、設備工事は複数の業種にまたがるケースも多く、工事名だけでは判断できません。

東京都では、工事の名称ではなく、「工事の主たる目的」や「施工内容」によって業種を判断します。

そのため、実際に行っている工事内容を正しく整理し、管工事業として説明できることが重要です。

管工事業と間違えやすい業種を見ていきましょう。

(1)水道施設工事業との違い

管工事業と最も混同されやすいのが水道施設工事業です。

管工事業は、建築物の内部に設置される給排水設備や空調設備、ガス配管設備などを施工する工事です。

一方、水道施設工事業は、上水道や工業用水道などの取水・浄水・配水施設を設置する工事や、水道本管の布設工事などが中心となります。

例えば、

・建物内の給排水設備工事
・マンションの給水管更新工事

であれば、一般的には管工事業に該当します。

一方、

・配水本管の布設工事
・浄水場や配水施設の工事

などは水道施設工事業となる場合があります。

(2)機械器具設置工事業との違い

大型設備を設置する工事では、機械器具設置工事業との区分が問題になることがあります。

例えば、空調設備工事であっても、建物内の配管やダクトの施工を主な目的とする場合は管工事業です。

一方、大型機械や生産設備そのものを据え付けることが主な目的となる場合は、機械器具設置工事業に該当する可能性があります。

設備を設置する工事だからといって、すべて管工事業になるわけではありません。

(3)消防施設工事業との違い

消火配管設備の施工では、消防施設工事業との区分が問題になることがあります。

消火設備の配管工事そのものは管工事業として施工される場合がありますが、自動火災報知設備や消火設備など消防設備全体の設置を行う場合には、消防施設工事業に該当するケースがあります。

工事内容によって必要となる建設業許可が異なるため、施工範囲を整理することが重要です。

(4)電気工事業との違い

空調設備工事では、電気配線工事を伴うこともあります。

しかし、配管や空調設備の設置が主な目的であれば管工事業となり、受変電設備や屋内配線工事など電気設備の施工が主な目的であれば電気工事業に該当します。

複数の業種にまたがる工事では、どの工事が主たる工事なのかを確認したうえで、必要な建設業許可を判断する必要があります。

(5)東京都では工事内容の整理が重要

東京都では、工事名だけで業種を判断することはありません。

実務経験を証明する書類や工事経歴書についても、工事内容を確認したうえで、管工事業として適切な工事であるかを審査します。

例えば、

・空調設備更新工事
・給排水設備改修工事
・ダクト設備工事

と記載されていても、施工内容によっては他業種として判断される可能性があります。

そのため、東京都で建設業許可を申請する際には、自社が施工してきた工事を一件ずつ整理し、管工事業として説明できる資料を準備することが、スムーズな許可取得につながります。

第4章 東京都で管工事業の建設業許可を取得するための要件

東京都で管工事業の建設業許可を取得するためには、建設業法で定められた要件を満たす必要があります。

管工事業に限った特別な要件はありませんが、東京都では提出書類の整合性や営業所の実態についても細かく確認されるため、事前準備が重要です。

一般建設業の新規申請では、主に次の6つの要件を満たしている必要があります。

(1)常勤役員等を配置していること

建設業を適正に経営するため、一定の経営経験を有する常勤役員等を配置しなければなりません。

法人であれば代表取締役や取締役、個人事業であれば事業主が該当することが一般的です。

東京都では、登記事項証明書や確定申告書、工事実績などをもとに、実際に建設業の経営に携わっていたことを確認します。

【東京都対応】常勤役員等(経営業務の管理責任者)の要件を徹底解説

(2)営業所技術者等を配置していること

営業所ごとに、管工事業の営業所技術者等を常勤で配置する必要があります。

資格によって要件を満たす場合と、10年以上の実務経験によって証明する場合があります。

営業所技術者等については、東京都でも特に審査が厳しく行われる項目の一つであり、資格証や実務経験資料などの内容を十分確認したうえで申請することが重要です。

営業所技術者等の要件については、次章で詳しく解説します。

【東京都対応】営業所技術者等の要件を徹底解説|一般建設業許可・特定建設業許可の違い

(3)財産的基礎があること

一般建設業では、次のいずれかを満たす必要があります。

・自己資本が500万円以上あること

・500万円以上の資金調達能力があること

・許可を受けて継続して営業した実績があること

新規申請では、500万円以上の預金残高証明書を提出して要件を満たすケースが多く見られます。

建設業許可の財産的要件とは?500万円の資金調達能力と純資産要件を行政書士が解説

(4)営業所要件を満たしていること

東京都では、営業所の実態についても確認されます。

例えば、

・事務所として使用できる契約になっていること

・独立した事務スペースがあること

・郵便物の受領が可能であること

・営業所内部や外観などの写真を提出できること

などが確認されます。

自宅兼営業所の場合でも許可取得は可能ですが、生活空間との区分が明確であることが重要です。

建設業許可における営業所とは?要件・判断基準を行政書士が解説(東京都基準)

(5)社会保険等に加入していること

健康保険、厚生年金保険および雇用保険について、加入義務がある場合は適切に加入していることが求められます。

東京都では、加入状況を確認する資料の提出を求められるため、事前に内容を確認しておくとスムーズです。

建設業許可と社会保険の加入要件|未加入だと新規・更新はできる?東京都対応で解説

(6)欠格要件に該当しないこと

法人の役員や個人事業主が建設業法で定める欠格要件に該当していないことも必要です。

例えば、

・一定の犯罪歴がある場合

・破産手続開始決定を受け、復権していない場合

・暴力団関係者である場合

などは建設業許可を取得することができません。

これら6つの要件は、どれか一つを満たせばよいものではなく、すべてを満たして初めて建設業許可を取得することができます。

特に東京都では、営業所技術者等の実務経験や営業所要件について補正となるケースが多いため、申請前に要件を一つずつ確認しておくことが大切です。

第5章 営業所技術者等の要件(資格・実務経験)

営業所技術者等とは、営業所において建設工事の技術面を管理する責任者です。

東京都で管工事業の建設業許可を取得するためには、営業所ごとに管工事業の営業所技術者等を常勤で配置しなければなりません。

営業所技術者等の要件を満たす方法は、大きく分けて「資格による証明」と「実務経験による証明」の2つがあります。

(1)資格で要件を満たす場合

管工事業では、建設業法で定められた資格を保有していれば、営業所技術者等になることができます。

代表的な資格には次のようなものがあります。

・1級管工事施工管理技士

・2級管工事施工管理技士

・技術士(衛生工学部門など)

資格で申請する場合は、資格証などの提出により要件を証明します。

資格要件を満たしている場合は、実務経験を一件ずつ証明する必要がないため、比較的スムーズに申請を進めることができます。

(2)指定学科を卒業している場合

学校で指定学科を卒業している場合は、卒業後の実務経験年数によって営業所技術者等の要件を満たすことができます。

例えば、

・大学や高等専門学校卒業後は3年以上の実務経験

・高等学校卒業後は5年以上の実務経験

などが必要となります。

申請の際には卒業証明書などのほか、必要年数分の実務経験を証明する資料を提出します。

(3)10年以上の実務経験で証明する場合(一般建設業)

一般建設業許可では、資格を保有していない場合でも、管工事業に関する10年以上の実務経験があれば営業所技術者等の要件を満たすことができます。

東京都では、この10年実務経験による申請が最も相談の多いケースです。

ただし、「10年間働いていた」というだけでは認められません。

実際に管工事業に従事していたことを客観的な資料によって証明する必要があります。

例えば、

・給排水設備工事

・空調設備工事

・冷暖房設備工事

・ダクト工事

・ガス配管工事

など、管工事業に該当する工事であることを説明できなければなりません。

(4)東京都で確認されるポイント

東京都では、営業所技術者等の審査において、次のような点が確認されます。

・工事内容が管工事業に該当しているか

・実務経験期間に重複や空白がないか

・提出資料の内容に矛盾がないか

・常勤性が確認できるか

営業所技術者等は建設業許可の中でも特に重要な要件であり、補正となるケースも少なくありません。

資格による申請であっても、実務経験による申請であっても、提出資料を事前に整理し、不足がないか確認してから申請することが大切です。

次章では、東京都で最も相談の多い「10年以上の実務経験をどのように証明するのか」について詳しく解説します。

第6章 10年以上の実務経験の証明方法(一般建設業)

一般建設業の管工事業では、資格を保有していない場合でも、10年以上の実務経験を証明することで営業所技術者等の要件を満たすことができます。

しかし、東京都では「10年間管工事業に従事していた」と自己申告するだけでは認められません。

実際に管工事業の工事に携わっていたことを、客観的な資料によって証明する必要があります。

東京都では、実務経験を証明する資料として、工事内容や施工期間、申請者が工事に従事していたことが確認できる書類を総合的に審査します。

例えば、次のような資料が使用されます。

・工事請負契約書

・注文書・請書

・請求書

・工事台帳

・工事写真

・施工体制台帳

・その他、工事内容が確認できる資料

提出する資料には、管工事業に該当する工事であることが分かる工事名や施工内容が記載されていることが重要です。

例えば、

・給排水設備工事

・空調設備工事

・冷暖房設備工事

・ダクト設備工事

・ガス配管工事

など、管工事業に該当する施工内容が読み取れる資料であることが求められます。

一方で、

・設備工事一式

・改修工事

・リニューアル工事

など、工事内容が抽象的な記載だけでは、管工事業として判断できず、追加資料を求められることがあります。

また、東京都では実務経験年数についても細かく確認されます。

例えば、

・実務経験期間に空白がないか

・他業種の実務経験と重複していないか

・在籍期間と工事実績が一致しているか

・提出資料に矛盾がないか

などが審査対象となります。

特に空調設備工事やダクト工事は、施工内容によって機械器具設置工事業や内装仕上工事業など他業種との区分が問題となることがあります。

そのため、工事名だけではなく、どのような施工を行ったのかまで整理したうえで資料を準備することが重要です。

東京都では、実務経験証明に不備があると補正となり、審査期間が長くなるケースも少なくありません。

10年以上の実務経験による申請では、必要な資料を事前に整理し、管工事業として一貫した説明ができる状態で申請することが、スムーズな許可取得につながります。

第7章 東京都で多い補正事例

東京都では、建設業許可の申請書類が提出された後、内容に不明点や不足がある場合には補正を求められます。

特に管工事業は他業種との区分が難しい工事が多いため、実務経験の証明や工事内容の説明について補正となるケースが少なくありません。

ここでは、東京都で実際によく見られる補正事例をご紹介します。

(1)工事内容が管工事業と判断できない

実務経験を証明する資料に、

・設備工事

・改修工事

・メンテナンス工事

などとだけ記載されている場合、管工事業に該当する工事であるか判断できず、追加説明を求められることがあります。

工事名だけでなく、給排水設備工事や空調設備工事など、具体的な施工内容が分かる資料を準備することが重要です。

(2)他業種との区分が曖昧になっている

空調設備工事やダクト工事では、機械器具設置工事業や内装仕上工事業との区分が問題となることがあります。

また、給水本管工事などは水道施設工事業として判断される場合もあります。

東京都では工事の名称ではなく、施工内容や工事の主たる目的によって業種を判断するため、工事内容を整理したうえで申請することが大切です。

(3)実務経験期間に矛盾がある

10年以上の実務経験で申請する場合は、経験期間についても確認されます。

例えば、

・在籍期間と工事実績が一致していない

・実務経験期間が重複している

・空白期間がある

といったケースでは、追加資料や説明を求められることがあります。

申請前に実務経験年数を整理し、時系列で確認しておくことが重要です。

(4)営業所要件に不備がある

東京都では営業所の実態確認も厳格に行われます。

例えば、

・事務所用途で契約されていない

・営業所写真が不足している

・独立した事務スペースが確認できない

・郵便物を受領できることが確認できない

などの場合には補正となることがあります。

自宅兼営業所の場合は、生活空間との区分が分かるようにレイアウトや写真を準備しておくと安心です。

(5)社会保険加入状況の確認資料が不足している

健康保険、厚生年金保険、雇用保険への加入義務がある事業者については、加入状況を確認する資料の提出が必要になります。

提出資料に不足がある場合は、追加提出を求められることがありますので、事前に準備しておくことが大切です。

管工事業は設備工事を中心とする業種であり、工事内容によって他業種との区分が問題となることが少なくありません。

東京都で建設業許可を申請する際は、実務経験や工事内容、営業所要件などを事前に整理し、不足資料がないか確認してから申請することで、補正のリスクを減らし、スムーズな許可取得につながります。

第8章 管工事業の建設業許可取得後に必要な手続き

管工事業の建設業許可は、一度取得すれば永久に有効というものではありません。

許可取得後も、建設業法に基づき各種届出や更新手続きを行う必要があります。

これらの手続きを怠ると、更新時に必要書類の準備に時間がかかったり、許可の維持に影響したりすることがあります。

東京都では、次のような手続きが必要になります。

(1)決算変更届

建設業許可業者は、毎事業年度終了後4か月以内に決算変更届を提出しなければなりません。

決算変更届では、

・完成工事高

・工事経歴書

・財務諸表

・納税証明書

などを提出します。

期限を過ぎても提出できますが、更新申請の際には過去5年分の決算変更届が必要となるため、毎年忘れずに提出することが大切です。

建設業許可の決算変更届(決算報告書)とは?提出期限・必要書類・出さないリスクを解説

(2)建設業許可の更新

建設業許可の有効期間は5年間です。

引き続き建設業を営むためには、有効期間満了前に更新申請を行う必要があります。

東京都では、許可満了日の30日前までに更新申請を行う必要があるため、余裕を持って準備を進めることをおすすめします。

建設業許可更新申請の重要ポイント(更新忘れは許されません)

(3)変更届の提出

許可取得後に届出事項へ変更があった場合は、変更届を提出しなければなりません。

例えば、

役員の変更

・商号の変更

本店所在地や営業所所在地の変更

・営業所技術者等の変更

・常勤役員等の変更

などが該当します。

変更内容によって提出期限や必要書類が異なるため、早めに確認することが重要です。

(4)業種追加や般・特新規

事業の拡大に伴い、他の建設業許可が必要になることもあります。

例えば、

・電気工事業

・水道施設工事業

・機械器具設置工事業

などの許可を追加取得するケースがあります。

また、一般建設業から特定建設業へ変更する場合には、「般・特新規」の申請が必要です。

将来的に大型工事や公共工事への参入を予定している場合は、事業計画に合わせて適切なタイミングで追加申請を検討するとよいでしょう。

【東京都対応】建設業許可の業種追加

(5)経営事項審査を受ける場合

公共工事の入札に参加するためには、建設業許可を取得するだけでなく、経営事項審査(経審)を受審する必要があります。

経審では、完成工事高や技術者数、社会性などが評価され、総合評定値(P点)が算出されます。

公共工事への参入を目指す場合は、許可取得後の早い段階から経審を見据えた体制づくりを進めることをおすすめします。

建設業許可は取得することがゴールではなく、その後も適切に維持・管理していくことが重要です。

決算変更届や更新申請などを計画的に行うことで、許可を継続し、安心して事業を拡大していくことができます。

第9章 管工事業と経営事項審査(経審)

管工事業の建設業許可を取得した後、公共工事への参入を目指す場合には、経営事項審査(経審)の受審が必要になります。

経営事項審査とは、国や地方公共団体などが発注する公共工事の入札に参加するために必要な評価制度です。

建設業者の経営規模や財務内容、技術力、社会性などを総合的に評価し、その結果が総合評定値(P点)として数値化されます。

管工事業は、学校や庁舎、公営住宅、病院などの新築・改修工事だけでなく、空調設備や給排水設備の更新工事など、公共工事との関わりが深い業種です。そのため、将来的に公共工事への参入を目指す事業者は、建設業許可取得後から経審を意識した準備を進めることが重要です。

経営事項審査(経審)とは?P点の仕組みと評価項目をわかりやすく解説

(1)経営事項審査で評価される項目

経営事項審査では、主に次の5つの項目が評価されます。

完成工事高(X1)

自己資本額や利益率などの経営規模(X2)

経営状況分析(Y)

・技術力(Z)

・社会性等(W)

これらを総合してP点が算出されます。

完成工事高だけで評価が決まるわけではなく、技術者数や社会保険への加入状況、法令遵守への取組なども重要な評価対象となります。

経営事項審査(経審)のP点とは?評点の仕組みをわかりやすく解説

(2)管工事業と技術力評価(Z)

管工事業では、有資格者の人数や元請完成工事高などが技術力評価に影響します。

例えば、

・1級管工事施工管理技士

・2級管工事施工管理技士

・技術士

などの資格を保有する技術者は、経審の評価向上につながります。

また、監理技術者資格者証を保有する技術者や講習を修了した技術者についても評価対象となるため、計画的な資格取得や人材育成が重要になります。

経営事項審査(経審) 技術力(Z)の評価と点数の考え方を行政書士が解説

(3)社会性等(W)の重要性

近年の経営事項審査では、社会性等(W)の配点が大きくなっています。

具体的には、

建設キャリアアップシステム(CCUS)

CPDへの取組

ISO認証の取得

防災協定への参加

などが評価項目となっています。

比較的取り組みやすい制度も多いため、計画的に整備することでP点の向上を目指すことができます。

経営事項審査(経審) 社会性等(W)の評価と点数の考え方を行政書士が解説

(4)管工事業と公共工事

管工事業では、公共施設の設備更新工事や改修工事が数多く発注されています。

例えば、

・学校の空調設備更新工事

・庁舎の給排水設備改修工事

・公営住宅の設備更新工事

・病院や福祉施設の空調設備工事

・公共施設の配管更新工事

などがあります。

建物の設備は定期的な更新が必要となるため、公共工事に参入することで継続的な受注につながる可能性があります。

(5)公共工事を目指す場合は早めの準備が重要

経営事項審査は、一度受審しただけで高い評価を得られる制度ではありません。

技術者の育成や資格取得、社会性等への取組など、日頃からの積み重ねが評価につながります。

将来的に公共工事への参入や入札参加を目指している場合は、建設業許可を取得した段階から経営事項審査を見据えた体制づくりを進めることをおすすめします。

管工事業は民間工事だけでなく、公共施設の設備工事とも密接に関わる業種です。建設業許可の取得に加えて経営事項審査を活用することで、受注機会の拡大や会社の信用力向上につなげることができます。

まとめ

東京都で管工事業の建設業許可を取得するためには、常勤役員等や営業所技術者等、財産的基礎、営業所要件、社会保険加入など、建設業法で定められた要件をすべて満たす必要があります。

特に管工事業は、空調設備工事や給排水設備工事、ダクト工事、ガス配管工事など幅広い工事を含むため、水道施設工事業や機械器具設置工事業、消防施設工事業などとの業種区分が問題となることがあります。

また、一般建設業許可において10年以上の実務経験で営業所技術者等の要件を証明する場合は、工事内容や実務経験期間を客観的な資料で説明できることが重要です。東京都では工事内容や提出資料の整合性を細かく確認するため、事前に資料を整理しておくことで補正や審査の長期化を防ぐことができます。

建設業許可を取得すると、税込500万円以上の管工事を請け負えるようになるだけでなく、元請会社からの信用向上や公共工事への参入など、事業拡大につながる多くのメリットがあります。さらに、将来的に公共工事を目指す場合は、経営事項審査(経審)を受審し、技術者の育成やCCUS、CPDなどの取組を進めることで、受注機会をさらに広げることができます。

東京都で管工事業の建設業許可をご検討中の方は、自社の工事内容や実務経験が管工事業として認められるか、申請要件を満たしているかを事前に確認することが大切です。

当事務所では、東京都知事許可に特化し、管工事業をはじめとする建設業許可の新規申請、更新、業種追加、各種変更届、経営事項審査まで幅広くサポートしております。

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