【東京都】建設業許可の般・特新規とは?一般建設業と特定建設業を切り替える手続き

建設業許可を受けた後、事業内容や工事規模の変化により、一般建設業から特定建設業へ、または特定建設業から一般建設業へ許可区分を変更することがあります。

このときに問題となるのが、「般・特新規」という申請区分です。

般・特新規については、

「一般建設業から特定建設業へ切り替える場合は、業種追加ではないのか」

「特定建設業から一般建設業へ戻す場合も、般・特新規になるのか」

「更新申請と同時に手続きできるのか」

といった疑問を持つ会社様も少なくありません。

結論から申し上げます。

般・特新規とは、すでに建設業許可を受けている会社が、現在とは異なる一般・特定の許可区分について、新たに許可を取得する申請です。

一般建設業のみを受けている会社が特定建設業を申請する場合や、特定建設業のみを受けている会社が一般建設業を申請する場合に、般・特新規となることがあります。

ただし、一般建設業と特定建設業を切り替える申請が、すべて般・特新規になるわけではありません。

特定建設業から一般建設業へ切り替える場合は、特定許可を受けている業種の一部だけを一般へ変更するのか、すべての特定業種を一般へ変更するのかによって、申請区分が異なります。

一部の業種を特定から一般へ切り替える場合は、対象業種の特定建設業許可を廃業したうえで、一般建設業について般・特新規申請を行います。

一方、特定建設業の全業種を廃業し、一般建設業へ切り替える場合は、般・特新規ではなく、一般建設業の新規申請として扱われます。

また、般・特新規は、単なる更新申請や業種追加とは異なります。

現在の許可業種、一般・特定の区分、切り替える業種の範囲、許可期限などを確認し、正しい申請区分を選ぶ必要があります。

特に、特定建設業の財産的基礎を満たせず一般建設業へ切り替える場合や、元請工事の拡大により一般建設業から特定建設業へ変更する場合は、営業所技術者等や財産要件も改めて確認します。

この記事では、東京都における建設業許可の般・特新規について、一般建設業から特定建設業へ切り替える場合、特定建設業から一般建設業へ切り替える場合、更新や業種追加との違いを解説します。

第1章 建設業許可の般・特新規とは

般・特新規とは、すでに建設業許可を受けている事業者が、現在とは異なる一般・特定の区分について、新たに許可を申請する手続きです。

具体的には、次の申請が般・特新規に該当します。

・一般建設業の許可のみを受けている事業者が、新たに特定建設業の許可を申請する場合
・特定建設業の許可のみを受けている事業者が、新たに一般建設業の許可を申請する場合

一般建設業から特定建設業への切替えは、業種追加と混同しやすい手続きです。

例えば、一般建設業の電気工事業を特定建設業へ切り替える場合は、許可業種そのものを増やすのではなく、同じ電気工事業について一般・特定の区分を変更するため、般・特新規申請となります。

これに対して、一般建設業の電気工事業許可を受けている会社が、新たに一般建設業の管工事業許可を取得する場合は、一般・特定の区分を変更せずに許可業種を増やすため、業種追加となります。 【東京都対応】建設業許可の業種追加

また、現在の許可内容をそのまま継続する場合は、更新申請となります。

般・特新規で特に注意が必要なのは、一般建設業から特定建設業へ切り替える場合と、特定建設業から一般建設業へ切り替える場合で、従前の許可に関する取扱いが異なることです。

一般建設業から特定建設業へ切り替える場合は、従前の一般建設業について、事前に廃業手続きを行う必要はありません。

同一業種について特定建設業の許可を受けたときは、従前の一般建設業許可が効力を失うため、そのまま般・特新規申請を行います。

これに対して、特定建設業から一般建設業へ切り替える場合は、切替えの対象となる特定建設業について、廃業手続きが必要です。

特定建設業の一部業種だけを一般建設業へ切り替える場合は、対象となる特定建設業を廃業したうえで、一般建設業について般・特新規申請を行います。

例えば、建築工事業と電気工事業について特定建設業許可を受けている会社が、電気工事業だけを一般建設業へ切り替える場合です。

この場合は、電気工事業の特定建設業を廃業し、電気工事業の一般建設業について般・特新規申請を行います。

一方、特定建設業許可を受けている全業種を一般建設業へ切り替える場合は、般・特新規にはなりません。

特定建設業の全部を廃業したうえで、一般建設業の新規申請を行います。

申請区分は新規となりますが、この場合は例外的に、従前の建設業許可番号が引き継がれます。

そのため、一般的な新規申請のように、必ず別の許可番号になるわけではありません。ただし、一般建設業として新たに許可を受けるため、許可年月日と許可の有効期間は新たな許可の内容になります。

したがって、特定建設業から一般建設業へ切り替える場合は、切替えの対象が一部業種なのか、許可を受けている全業種なのかによって、申請区分が異なります。

般・特新規を検討するときは、現在受けている許可業種、一般・特定の区分、切り替える業種の範囲を整理したうえで、般・特新規、業種追加、新規または更新のいずれに該当するかを判断します。

第2章 一般建設業から特定建設業へ切り替える場合

一般建設業許可を受けている事業者が、同一業種について特定建設業許可を取得する場合は、般・特新規申請を行います。

一般建設業から特定建設業へ切り替える際は、従前の一般建設業について、事前に廃業届を提出する必要はありません。

同一業種について特定建設業の許可を受けたときは、従前の一般建設業許可が効力を失うため、一般建設業許可を残したまま般・特新規申請を行います。

例えば、電気工事業について一般建設業許可を受けている会社が、電気工事業を特定建設業へ切り替える場合は、電気工事業について般・特新規申請を行います。

複数の一般建設業許可を受けている場合は、そのうち一部の業種だけを特定建設業へ切り替えることもできます。

例えば、電気工事業と管工事業について一般建設業許可を受けている会社が、電気工事業だけを特定建設業へ切り替え、管工事業は一般建設業のまま残すことも可能です。

この場合、電気工事業について般・特新規申請を行い、管工事業については従前の一般建設業許可を継続します。

一般建設業から特定建設業へ切り替える際は、特定建設業の許可要件を申請時点で満たしていなければなりません。

特に確認が必要なのは、営業所技術者等の要件と財産的基礎です。

一般建設業の営業所技術者等の要件を満たしている人であっても、そのまま特定建設業の営業所技術者等になれるとは限りません。

例えば、一般建設業許可では、二級資格を持つAさんを営業所技術者等として届け出ているとします。

その後、一級資格を持つBさんが入社し、Bさんを特定建設業の営業所技術者等として、一般建設業から特定建設業への般・特新規申請を行う場合があります。

この場合は、般・特新規申請に先立って、営業所技術者等をAさんからBさんへ変更する届出が必要です。

現在の建設業許可上ではAさんが営業所技術者等として届け出られているにもかかわらず、般・特新規申請書に突然Bさんを記載して申請することはできません。

まず営業所技術者等の変更届を提出し、一般建設業許可上の営業所技術者等をBさんへ変更します。

そのうえで、Bさんを特定建設業の営業所技術者等として般・特新規申請を行います。

ただし、Bさんが一級資格を持っているだけで足りるとは限りません。

取得しようとする業種、保有資格の種類、営業所における常勤性などを確認し、特定建設業の営業所技術者等の要件を満たしているかを判断する必要があります。

また、一般建設業から特定建設業へ切り替える場合は、特定建設業に求められる財産的基礎も満たさなければなりません。

一般建設業の財産的基礎を満たしていても、それだけで特定建設業の要件を満たすことにはなりません。

般・特新規申請では、直前の決算内容をもとに、特定建設業に必要な財産的基礎を満たしているかが確認されます。

そのため、特定建設業への切替えを検討するときは、営業所技術者等を確保した時点だけで判断するのではなく、直前決算の財務内容もあわせて確認する必要があります。

一般建設業から特定建設業への般・特新規申請では、従前の一般建設業を廃業する必要はありませんが、営業所技術者等の変更届や、特定建設業の財産的基礎の確認を事前に済ませておくことが必要です。

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第3章 特定建設業から一般建設業へ切り替える場合

特定建設業許可を受けている事業者が、特定建設業の許可要件を維持できなくなった場合や、今後は特定建設業許可を必要としない場合には、一般建設業への切替えを検討します。

特定建設業から一般建設業への切替えが必要になる代表的なケースは、特定建設業の財産的基礎を満たさなくなった場合です。

特定建設業許可の更新では、直前の決算内容をもとに、特定建設業に求められる財産的基礎を満たしているかが確認されます。

直前決算で財産的基礎を満たしていない場合は、特定建設業のまま更新することはできません。

一方、一般建設業の財産的基礎を満たしている場合は、一般建設業へ切り替えることによって、建設業許可を継続できる可能性があります。

また、特定建設業の営業所技術者等が退職し、後任者を確保できない場合も、一般建設業への切替えを検討することがあります。

特定建設業の営業所技術者等の要件を満たす人がいなくなったとしても、一般建設業の営業所技術者等の要件を満たす人を配置できるのであれば、一般建設業として許可を維持できる可能性があります。

このほか、今後は元請として多額の下請契約を締結する予定がなく、特定建設業許可を維持する必要がなくなった場合に、一般建設業へ切り替えることもあります。

特定建設業から一般建設業へ切り替える場合は、一般建設業から特定建設業へ切り替える場合とは異なり、切替えの対象となる特定建設業について廃業手続きが必要です。

ただし、一部の業種だけを一般建設業へ切り替える場合と、特定建設業の全業種を一般建設業へ切り替える場合では、申請区分が異なります。

特定建設業の一部業種だけを一般建設業へ切り替える場合は、対象となる特定建設業を廃業したうえで、その業種の一般建設業について般・特新規申請を行います。

例えば、建築工事業と電気工事業について特定建設業許可を受けている会社が、電気工事業だけを一般建設業へ切り替える場合です。

この場合は、電気工事業の特定建設業を廃業し、電気工事業の一般建設業について般・特新規申請を行います。

建築工事業については特定建設業のまま残るため、会社全体としては、建築工事業が特定建設業、電気工事業が一般建設業という許可構成になります。

これに対して、特定建設業許可を受けている全業種を一般建設業へ切り替える場合は、般・特新規ではありません。

特定建設業の全部を廃業したうえで、一般建設業の新規申請を行います。

申請区分は新規となりますが、この場合は例外的に、従前の建設業許可番号が引き継がれます。

ただし、許可年月日と許可の有効期間は、一般建設業として新たに受けた許可の内容に変わります。

特定建設業から一般建設業へ切り替える場合は、廃業届だけを提出して手続きを終わらせてはいけません。

廃業後も一般建設業として対象業種の工事を請け負うのであれば、一般建設業の般・特新規申請または新規申請を行う必要があります。

特に、特定建設業の更新期限が迫っている段階で、財産的基礎の未達や営業所技術者等の不在が判明した場合は、一般建設業への切替え手続きを早急に検討しなければなりません。

どの業種を一般建設業へ切り替えるのか、特定建設業として残す業種があるのか、一般建設業の営業所技術者等を配置できるのかを確認し、廃業届と許可申請の順序を整理して進めます。

第4章 般・特新規と業種追加の違い

般・特新規と業種追加は混同しやすい手続きですが、判断基準は異なります。

般・特新規は、現在受けている一般建設業または特定建設業とは異なる区分の許可を、新たに取得する場合の申請です。

これに対して、業種追加は、すでに許可を受けている一般・特定の区分を変えずに、新たな許可業種を増やす場合の申請です。

例えば、一般建設業の電気工事業許可を受けている会社が、電気工事業を特定建設業へ切り替える場合は、般・特新規となります。

この場合は、電気工事業という許可業種を増やすのではなく、同じ電気工事業について一般建設業から特定建設業へ区分を変更します。

一方、一般建設業の電気工事業許可を受けている会社が、新たに一般建設業の管工事業許可を取得する場合は、業種追加となります。

この場合は、一般建設業という区分を変えずに、管工事業という新しい許可業種を追加します。

また、一般建設業の電気工事業許可を受けている会社が、電気工事業を特定建設業へ切り替えると同時に、新たに管工事業についても特定建設業許可を取得する場合は、般・特新規申請となります。

新たに管工事業が加わる場合でも、申請時点では特定建設業許可を受けていないため、特定建設業の業種追加には該当しません。

これに対して、すでに特定建設業の電気工事業許可を受けている会社が、新たに特定建設業の管工事業許可を取得する場合は、特定建設業の業種追加となります。

申請区分を判断するときは、新しい業種が増えるかどうかだけでなく、申請前の時点で、その会社が一般建設業と特定建設業のどちらの区分の許可を受けているかを確認する必要があります。

現在とは異なる一般・特定の区分の許可を新たに取得する場合は般・特新規、現在と同じ区分のまま許可業種を増やす場合は業種追加と整理すると分かりやすくなります。

第5章 更新・業種追加と同時に申請する場合

般・特新規は、更新申請や業種追加申請と同時に行う場合があります。

東京都の建設業許可申請書にも、次の申請区分が設けられています。

・般・特新規
・般・特新規+業種追加
・般・特新規+更新
・般・特新規+業種追加+更新

ただし、新しい許可業種が含まれているからといって、必ず業種追加との組合せになるわけではありません。

般・特新規と更新を同時に行う場合

般・特新規申請を行う時期に、現在受けている他の建設業許可の更新時期が重なる場合は、般・特新規と更新を同時に申請することがあります。

例えば、一般建設業の電気工事業と管工事業の許可を受けている会社が、電気工事業を特定建設業へ切り替え、管工事業は一般建設業のまま更新する場合です。

この場合、電気工事業については般・特新規、管工事業については更新となるため、申請区分は「般・特新規+更新」となります。

般・特新規だけを先に申請すると、従前から受けている許可と新たに受ける許可で、許可年月日や有効期間が分かれることがあります。

更新時期が近い場合は、般・特新規と更新を同時に申請し、許可の有効期間を一本化するかどうかも検討します。

般・特新規と業種追加を同時に行う場合

般・特新規と業種追加を同時に行う場合もあります。

例えば、一般建設業の電気工事業許可を受けている会社が、次の申請を同時に行う場合です。

・電気工事業を一般建設業から特定建設業へ切り替える
・新たに一般建設業の管工事業を取得する

電気工事業については、一般建設業から特定建設業への般・特新規となります。

一方、管工事業については、すでに受けている一般建設業と同じ区分で新しい業種を取得するため、一般建設業の業種追加となります。

この場合の申請区分は「般・特新規+業種追加」です。

これに対して、一般建設業の電気工事業許可のみを受けている会社が、電気工事業を特定建設業へ切り替えると同時に、新たに管工事業も特定建設業として取得する場合は、業種追加との組合せにはなりません。

申請前の時点では特定建設業許可を受けておらず、新たに特定建設業の許可を申請するため、電気工事業と管工事業の両方について般・特新規として扱われます。

新しい業種が含まれているかどうかではなく、申請前に同じ一般・特定の区分の許可を受けているかどうかによって、業種追加に該当するかを判断します。

般・特新規、業種追加、更新を同時に行う場合

般・特新規を行う時期に、同じ区分の業種追加と既存許可の更新が重なる場合は、「般・特新規+業種追加+更新」として申請することがあります。

例えば、一般建設業の電気工事業と内装仕上工事業の許可を受けている会社が、次の申請を同時に行う場合です。

・電気工事業を特定建設業へ切り替える
・一般建設業の管工事業を追加する
・一般建設業の内装仕上工事業を更新する

この場合、電気工事業は般・特新規、管工事業は業種追加、内装仕上工事業は更新となります。

複数の申請を同時に行う場合は、業種ごとに、申請後の一般・特定の区分を整理する必要があります。

現在の許可業種と申請後の許可業種を一覧にし、どの業種が般・特新規、業種追加または更新に該当するのかを確認したうえで、申請区分を選択します。

第6章 般・特新規で確認される許可要件と必要書類

般・特新規は、すでに建設業許可を受けている事業者が行う申請ですが、現在の許可がそのまま自動的に引き継がれるわけではありません。

新たに取得する一般建設業または特定建設業について、申請時点で許可要件を満たしているかが改めて確認されます。

特に一般建設業から特定建設業へ切り替える場合は、営業所技術者等と財産的基礎について、一般建設業より厳しい要件を満たさなければなりません。

常勤役員等の要件

般・特新規申請でも、建設業の経営業務について一定の経験を有する常勤役員等を置く必要があります。

現在の建設業許可を取得した後に、代表取締役や取締役などの変更があった場合は、その変更内容が適切に届け出られているかを確認します。

現在届け出ている常勤役員等が退任しているにもかかわらず、変更届を提出していない場合は、般・特新規申請の前に必要な変更手続きを整理しなければなりません。

また、申請時点における常勤性についても確認されます。

役員として登記されているだけでは足りず、申請会社で常勤していることを確認できる資料が必要です。

営業所技術者等の要件

般・特新規では、新たに取得する一般建設業または特定建設業について、営業所ごとに営業所技術者等を配置する必要があります。

一般建設業から特定建設業へ切り替える場合は、現在の営業所技術者等が、そのまま特定建設業の要件を満たすとは限りません。

取得しようとする業種、保有資格、実務経験、指導監督的実務経験、営業所における常勤性などを確認します。

また、複数の営業所で許可を受ける場合は、それぞれの営業所に、申請する業種と一般・特定の区分に対応した営業所技術者等を配置しなければなりません。

営業所技術者等の変更が必要な場合は、般・特新規申請との順序を確認したうえで、事前に必要な変更届を行います。

財産的基礎の要件

一般建設業から特定建設業へ切り替える場合は、特定建設業に求められる財産的基礎を満たす必要があります。

一般建設業の許可を維持できている会社であっても、それだけで特定建設業の財産的基礎を満たしているとは限りません。

特定建設業では、直前の決算内容をもとに、欠損の額、流動比率、資本金および自己資本について所定の基準をすべて満たしているかが確認されます。

いずれか一つでも基準を満たしていない場合は、特定建設業への般・特新規申請を行うことができません。

そのため、特定建設業への切替えを検討するときは、一級資格者などの技術者を確保するだけでなく、直前決算の貸借対照表を確認する必要があります。

一方、特定建設業から一般建設業へ切り替える場合は、一般建設業の財産的基礎を満たしているかを確認します。

特定建設業の財産的基礎を満たさなくなった場合でも、一般建設業の要件を満たしていれば、一般建設業への切替えを検討できます。

社会保険の加入状況

般・特新規申請でも、健康保険、厚生年金保険および雇用保険について、加入すべき事業所が適切に加入しているかが確認されます。

現在の許可を取得した後に、従業員を雇用したり、社会保険の適用状況が変わったりしている場合は、現在の加入状況を確認できる資料を準備します。

社会保険の届出内容と、申請書に記載する営業所、従業員数、営業所技術者等の勤務状況に矛盾がないかも確認が必要です。

般・特新規で準備する主な書類

般・特新規申請では、新たに取得する一般建設業または特定建設業の要件を確認するため、現在の許可内容と申請後の許可内容に応じた書類を準備します。

主な確認書類は、次のとおりです。

・現在の建設業許可通知書または許可証明書
・履歴事項全部証明書
・定款
・常勤役員等の経験と常勤性を確認する資料
・営業所技術者等の資格、実務経験および常勤性を確認する資料
・直前決算の財務諸表
・納税証明書
・社会保険の加入状況を確認する資料
・営業所の使用権原や実態を確認する資料
・現在の許可業種と申請後の許可業種を整理した資料

特定建設業から一般建設業へ切り替える場合は、これらに加えて、対象となる特定建設業の廃業手続きに必要な書類も準備します。

一部業種だけを一般建設業へ切り替える場合は、廃業する業種と特定建設業として残す業種を明確に区別しなければなりません。

般・特新規申請では、現在の許可を持っていることだけを前提に書類を準備するのではなく、申請時点における役員、営業所技術者等、営業所、財務内容および社会保険の状況を確認する必要があります。

許可取得後に生じた変更届の未提出がある場合は、般・特新規申請とあわせて必要な手続きを整理します。

第7章 般・特新規を検討する主なタイミング

般・特新規は、単に許可区分を変更したいときだけに行う手続きではありません。

会社の受注方針、営業所技術者等の体制、財務内容などが変わったときに、一般建設業と特定建設業のどちらを維持するのかを見直す必要があります。

元請として大きな下請契約を予定している場合

一般建設業から特定建設業への般・特新規を検討する代表的なタイミングは、元請として大きな工事を受注し、多額の下請契約を締結する予定がある場合です。

現在は一般建設業許可で足りていても、今後の工事内容や下請契約の規模によっては、特定建設業許可が必要になることがあります。

元請会社や発注者から特定建設業許可を求められてから準備を始めると、営業所技術者等の確保や財産的基礎の確認が間に合わない可能性があります。

受注予定が具体化した段階で、対象業種、下請契約の内容、技術者の配置状況、直前決算の財務内容を確認します。

一級資格者などが入社した場合

特定建設業の営業所技術者等の要件を満たす一級資格者などが入社したことをきっかけに、一般建設業から特定建設業への切替えを検討することがあります。

ただし、一級資格者が入社しただけで、すぐに特定建設業許可を取得できるとは限りません。

対象業種に対応する資格であるか、営業所に常勤できるか、現在届け出ている営業所技術者等からの変更手続きが必要かを確認します。

また、特定建設業の財産的基礎を満たしているかについても、あわせて確認が必要です。

特定建設業の財産的基礎を満たさなくなった場合

特定建設業許可の更新前に、直前決算で財産的基礎を満たしていないことが判明した場合は、一般建設業への切替えを検討します。

特定建設業の財産的基礎は、更新申請でも確認されます。

基準を満たしていない場合は、特定建設業のまま更新することはできません。

一般建設業の財産的基礎を満たしているのであれば、対象業種の範囲に応じて、特定建設業の廃業手続きと般・特新規申請、または一般建設業の新規申請を検討します。

特定建設業の営業所技術者等が退職した場合

特定建設業の営業所技術者等が退職し、後任者を確保できない場合も、一般建設業への切替えを検討するタイミングです。

特定建設業の営業所技術者等の要件を満たす人がいなくなった場合、その状態のまま特定建設業許可を維持することはできません。

一方、一般建設業の営業所技術者等の要件を満たす人を配置できるのであれば、一般建設業へ切り替えて許可を維持できる可能性があります。

退職が決まってから後任者を探し始めるのではなく、退職予定日、後任者の資格、常勤性、変更届や許可申請の順序を早めに整理します。

特定建設業許可が不要になった場合

今後は元請として多額の下請契約を締結する予定がなく、特定建設業許可を維持する必要がなくなった場合に、一般建設業への切替えを検討することもあります。

特定建設業許可を受けているからといって、必ず一般建設業へ切り替える必要があるわけではありません。

ただし、今後の受注内容、営業所技術者等の確保、財産的基礎の維持などを踏まえ、特定建設業許可を維持する必要性を見直すことはあります。

一部業種だけ特定建設業を維持し、ほかの業種を一般建設業へ切り替えることも可能です。

更新直前ではなく早めに検討する

般・特新規は、一般建設業と特定建設業の区分だけを変更する単純な手続きではありません。

営業所技術者等の変更届、特定建設業の廃業手続き、更新申請などが関係する場合があります。

特に、特定建設業の財産的基礎の未達や営業所技術者等の退職が更新直前に判明すると、申請区分や手続きの順序を短期間で整理しなければなりません。

現在の許可業種、一般・特定の区分、営業所技術者等、直前決算の財務内容、今後の受注方針を早めに確認し、必要な申請を選択することが大切です。

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