千葉県流山市で解体工事を行っている会社様から、解体工事業の建設業許可を新規取得したいとのご相談をいただきました。
こちらの会社では、社長様が個人事業主として建設業を営んだ後に株式会社を設立し、法人化後も引き続き解体工事を中心に事業を行っていました。
建設業許可の取得にあたり、まず確認したのは、
・個人事業主時代と法人設立後の経営経験を通算できるか
・解体工事業の営業所技術者等を配置できるか
・財産的基礎を満たしているか
・営業所として使用している場所が建設業許可上の要件を満たしているか
といった点です。
常勤役員等については、社長様が個人事業主として1年6か月、法人設立後に取締役として3年7か月の経営経験がありました。
それぞれの期間を通算して整理することで、建設業に関する経営経験を証明する方針で申請準備を進めました。
営業所技術者等については、一級建築施工管理技士の資格を持つ従業員の方を配置することができました。
一方、直近の決算書では純資産合計が約370万円で、一般建設業許可の財産的基礎となる500万円を下回っていました。
そこで、500万円以上の預金残高証明書を取得していただき、財産的基礎を確認しました。
営業所については、実際に使用している事務所と登記上の本店所在地が一致しており、建設業の営業を行う場所として確認を進めました。
こうして各要件を整理したうえで、千葉県知事許可として解体工事業の一般建設業許可を新規申請することになりました。
今回は、個人事業主時代と法人設立後の経営経験を通算し、従業員の一級建築施工管理技士の資格と預金残高証明書を活用して、千葉県流山市で解体工事業の建設業許可取得を進めた事例をご紹介します。
第1章 流山市の解体工事会社から建設業許可の新規相談
今回ご相談いただいたのは、千葉県流山市に本社を置き、解体工事を中心に行っている株式会社様です。
社長様は、法人を設立する以前から個人事業主として建設業を営んでおり、その後株式会社を設立して事業を法人化されていました。
法人化後も引き続き解体工事を中心に事業を行っていましたが、今後の受注拡大に向けて、解体工事業の建設業許可を取得したいとのことでお問い合わせをいただきました。
建設業許可の新規申請に向けて、まず確認したのは、
・社長様の個人事業主時代と法人設立後の経営経験
・解体工事業の営業所技術者等を配置できるか
・財産的基礎を満たしているか
・営業所として使用している場所に問題がないか
・社会保険等の加入状況
といった点です。
今回の会社では、社長様が個人事業主として1年6か月、法人設立後に取締役として3年7か月の経営経験がありました。
法人設立後の期間だけでは必要な経営経験に届かないため、個人事業主時代の経験と法人設立後の経験を通算して常勤役員等の要件を整理する方針としました。
また、営業所技術者等については、一級建築施工管理技士の資格を持つ従業員の方を配置できる見込みがありました。
一方で、直近の決算書では純資産合計が約370万円で、一般建設業許可の財産的基礎となる500万円を下回っていました。
そのため、預金残高証明書を準備することも含めて、解体工事業の一般建設業許可取得に向けた申請準備を進めることになりました。
第2章 個人事業1年6か月と法人3年7か月の経営経験を通算
常勤役員等については、社長様のこれまでの経営経験を確認しました。
今回の会社では、法人設立後の取締役としての経験は3年7か月でした。
そのため、法人での経験だけでは、常勤役員等に必要となる建設業に関する5年以上の経営経験を満たすことができません。
そこで確認したのが、法人設立前の個人事業主としての期間です。
社長様は、会社を設立する以前に1年6か月、個人事業主として建設業を営んでいました。
この個人事業主としての経営経験と、法人設立後の取締役としての経営経験を通算することで、5年以上の建設業に関する経営経験を整理することができました。
個人事業主時代については、
・確定申告書
・工事の請求書
・請負代金の入金が確認できる通帳
などを確認しました。
法人設立後についても、会社の履歴事項全部証明書と、会社として請け負った工事の請求書や入金資料を確認しました。
建設業許可では、個人事業から法人へ移行している場合でも、それぞれの期間について建設業を経営していたことを証明できれば、経営経験を通算して整理できるケースがあります。
今回も、個人事業主として1年6か月、法人の取締役として3年7か月の経験をつなげることで、社長様を常勤役員等として配置するための経営経験を証明することができました。
第3章 一級建築施工管理技士を持つ従業員を営業所技術者等に配置
営業所技術者等については、従業員の方が保有している資格を確認しました。
今回申請する業種は、解体工事業です。
会社には一級建築施工管理技士の資格を持つ従業員の方が在籍していたため、この方を営業所技術者等として配置する方針で整理しました。
建設業許可では、常勤役員等と営業所技術者等を必ず同じ人物が担当する必要はありません。
今回の会社では、
・常勤役員等は、個人事業主時代と法人設立後の経営経験を通算した社長様
・営業所技術者等は、一級建築施工管理技士の資格を持つ従業員の方
という体制で申請を進めました。
営業所技術者等については、資格証の内容を確認するとともに、申請会社に常勤していることも確認して必要書類を整えました。
今回のように、社長様自身が技術資格を持っていない場合でも、社内に対象業種の要件を満たす資格者が在籍していれば、その従業員を営業所技術者等として配置することができます。
社長様の経営経験と、従業員の一級建築施工管理技士の資格を組み合わせることで、解体工事業の建設業許可に必要となる人的体制を整えることができました。
第4章 純資産370万円のため預金残高証明書を準備
一般建設業許可の新規申請では、財産的基礎についても要件を満たしている必要があります。
今回の会社について直近の決算書を確認したところ、貸借対照表の純資産合計は約370万円でした。
一般建設業許可では、直前の決算における自己資本が500万円以上ある場合には、その決算内容によって財産的基礎を確認することができます。
しかし今回は、純資産合計が500万円を下回っていたため、決算書だけでは要件を満たすことができませんでした。
そこで、500万円以上の資金調達能力があることを確認するため、金融機関の預金残高証明書を取得していただきました。
千葉県の手引でも、一般建設業許可の財産的基礎については、
・直前の決算で自己資本が500万円以上あること
・500万円以上の資金調達能力があること
・直前5年間、許可を受けて継続して営業した実績があること
のいずれかを満たすこととされています。
今回は新規申請であり、直近決算の純資産合計が370万円だったため、500万円以上の預金残高証明書によって財産的基礎を確認する方法を採りました。
これにより、
・常勤役員等は、個人事業主時代1年6か月と法人設立後3年7か月の経営経験
・営業所技術者等は、一級建築施工管理技士を持つ従業員
・財産的基礎は、500万円以上の預金残高証明書
という形で、解体工事業の建設業許可申請に必要な主要要件を整えることができました。
第5章 登記上の本店所在地と一致する営業所を確認
今回の会社では、建設業の営業所として使用している場所と、法人の登記上の本店所在地が一致していました。
建設業許可における営業所は、単に登記上の所在地があるだけではなく、実際に建設工事の請負契約に関する業務を行っている場所である必要があります。
そこで今回も、営業所として実際に使用されている状況を確認しました。
確認したのは、
・営業所の外観
・事務所内部
・事務机などの事務設備
・書類を保管するスペース
・打ち合わせや契約手続きを行うことができるスペース
などです。
千葉県の手引でも、建設業の営業所については、請負契約の見積り、入札、契約などの実体的な業務を行う事務所であることが求められています。
今回の会社では、登記上の本店所在地と実際の営業所が一致しており、その場所で継続して解体工事業の営業を行っていました。
そのため、営業所の使用状況や設備を確認したうえで、建設業許可上の営業所として申請書類を整えました。
これにより、常勤役員等、営業所技術者等、財産的基礎に加えて、営業所についても解体工事業の新規申請に必要な体制を確認することができました。
第6章 東葛飾土木事務所へ解体工事業を新規申請
建設業許可の各要件を確認し、必要書類がそろったため、千葉県知事の一般建設業許可として解体工事業の新規申請を行いました。
流山市に主たる営業所を置く建設業者の申請先は、東葛飾土木事務所です。千葉県の手引でも、東葛飾土木事務所は松戸市・野田市・柏市・流山市・我孫子市・鎌ケ谷市を管轄するとされています。
今回の会社では、
・社長様の個人事業主時代1年6か月と法人設立後3年7か月の経営経験
・従業員の一級建築施工管理技士による営業所技術者等の要件
・500万円以上の預金残高証明書による財産的基礎
・登記上の本店所在地と一致する営業所
・社会保険等への適切な加入
をそれぞれ確認し、申請書類を整えました。
特に常勤役員等については、法人設立後の期間だけでは5年以上の経営経験に届かなかったため、法人化前の個人事業主としての経験を加えて証明しました。
営業所技術者等については、一級建築施工管理技士の資格を持つ従業員の方を配置しました。
また、直近決算の純資産合計は約370万円でしたが、500万円以上の預金残高証明書を取得することで、一般建設業許可の財産的基礎を満たす形に整えました。
すべての準備を終えたうえで、東葛飾土木事務所へ解体工事業の一般建設業許可申請書を提出し、無事に受理されました。
今回の案件は、社長様の個人事業主時代と法人設立後の経営経験をつなぎ、従業員の資格と預金残高証明書を組み合わせて、解体工事業の建設業許可取得へ進んだ事例となりました。









