東京都墨田区で電気工事業を営む会社様から、建設業許可の新規申請をご依頼いただき、東京都知事の一般建設業許可(電気工事業)を取得しました。
今回のお客様は、以前から登録電気工事業者として営業していましたが、数年前から元請会社より建設業許可の取得を求められていました。また、施主からも建設業許可の有無を確認される機会が増え、許可取得を検討されていました。
そのような中、第一種電気工事士の資格を持つ従業員が入社したことをきっかけに、具体的な準備を開始。代表取締役の経営経験を請求書と通帳で証明し、無事に建設業許可を取得することができました。
さらに、許可取得後には、従来の登録電気工事業者から「みなし登録電気工事業者」への移行に必要な届出まで、当事務所で一貫して対応しました。
今回は、建設業許可取得に向けた要件確認から、許可取得後の電気工事業に関する届出までの対応事例をご紹介します。
1.ご相談の背景|元請会社や施主から建設業許可の取得を求められていた
今回ご依頼いただいたのは、東京都墨田区で電気工事業を営む会社様です。
すでに登録電気工事業者として登録を受け、第二種電気工事士を主任電気工事士に選任して電気工事業を営んでいましたが、建設業許可は取得していませんでした。
数年前から元請会社より建設業許可の取得を求められており、会社としても許可取得を検討されていました。
また、工事の施主からも建設業許可の有無を確認される機会が増えていたことから、今後の取引や事業の拡大を考えるうえで、建設業許可の必要性を強く感じるようになっていました。
建設業許可は、法令上、一定規模以上の建設工事を請け負う場合に必要となるものですが、実際の取引では、請負金額にかかわらず元請会社や発注者から許可の取得を求められることもあります。
今回のお客様も、こうした取引先からの要請に対応するため、建設業許可の取得を目指すことになりました。
そして、第一種電気工事士の資格を持つ従業員が新たに入社したことが、許可取得に向けて具体的に動き出すきっかけとなりました。
2.第一種電気工事士の入社が建設業許可取得のきっかけに
電気工事業の建設業許可を取得するためには、営業所ごとに一定の資格や実務経験を持つ「営業所技術者等」を配置する必要があります。
今回のお客様は、登録電気工事業者として第二種電気工事士を主任電気工事士に選任していましたが、その後、第一種電気工事士の資格を持つ従業員が新たに入社しました。
第一種電気工事士は、一般建設業許可の電気工事業において、営業所技術者等となることができる国家資格の一つです。
一方、第二種電気工事士の場合は、資格を保有しているだけでは営業所技術者等の要件を満たさず、免状交付後3年以上の電気工事に関する実務経験などが必要となります。
今回のお客様は、第一種電気工事士の入社によって営業所技術者等の資格要件を満たす人材を確保できたため、以前から検討していた建設業許可の取得に向けて、具体的に準備を進めることになりました。
今回の申請では、第一種電気工事士の資格を持つ従業員を営業所技術者等として配置し、資格については第一種電気工事士免状、常勤性については健康保険・厚生年金保険の標準報酬決定通知書を使用して確認しました。
なお、第一種電気工事士の資格を持つ従業員がいるだけで建設業許可を取得できるわけではありません。常勤役員等の経営経験、財産的基礎、営業所の実態、社会保険への加入状況など、その他の許可要件も満たす必要があります。
今回のお客様についても、営業所技術者等の資格要件だけでなく、建設業許可に必要な各要件を確認したうえで、新規申請の準備を進めました。
電気工事業の建設業許可取得に必要な要件については、墨田区の電気工事業|建設業許可取得ガイドでも詳しく解説しています。
3.建設業許可の要件確認|経営経験は請求書と通帳で証明
第一種電気工事士の資格を持つ従業員を営業所技術者等として配置できる見通しが立ったため、続いて建設業許可に必要なその他の要件を確認しました。
今回のお客様は、常勤役員等の経営経験、財産的基礎、営業所の要件、社会保険への加入状況についても、許可要件を満たしていました。
常勤役員等の経営経験は請求書と通帳で証明
建設業許可を取得するためには、建設業に関する一定の経営経験を持つ常勤役員等を配置する必要があります。
今回の申請では、代表取締役社長を常勤役員等として申請しました。
経営経験の確認資料として使用したのは、過去に行った電気工事に関する請求書と、その工事代金の入金を確認できる通帳です。
東京都の建設業許可申請では、経営経験を証明する際、役員として在籍していたことだけでなく、該当期間に建設業を営んでいた実態を確認するための資料が必要になります。
今回も、請求書と通帳を使用して建設業の営業実績を証明しました。
常勤性は標準報酬決定通知書で確認
常勤役員等と営業所技術者等については、営業所に常勤していることも重要な要件です。
今回の申請では、代表取締役社長と第一種電気工事士の従業員について、いずれも健康保険・厚生年金保険の標準報酬決定通知書を常勤性の確認資料として使用しました。
財産的要件は直近の決算書でクリア
一般建設業許可の新規申請では、一定の財産的基礎または金銭的信用が求められます。
今回のお客様については、直近の決算書を確認したところ、財産的要件を満たしていることが確認できました。
そのため、財産的要件については直近の決算書を基に申請を進めました。
営業所要件・社会保険への加入状況も問題なし
建設業許可を取得するためには、営業所としての実態を備えていることや、適用事業所として必要な社会保険に加入していることも求められます。
今回のお客様は、営業所についても必要な要件を備えており、社会保険への加入状況にも問題はありませんでした。
このように、常勤役員等の経営経験、営業所技術者等の資格と常勤性、財産的基礎、営業所、社会保険の各要件を確認し、東京都知事の一般建設業許可(電気工事業)の新規申請を進めました。
建設業許可の新規申請では、要件を満たしているだけでなく、その要件をどのような書類で証明するかが重要です。
特に常勤役員等の経営経験については、過去の請求書や通帳などの資料を確認し、証明可能な期間を整理することが申請準備のポイントとなります。
4.東京都知事の一般建設業許可(電気工事業)を取得
建設業許可に必要な要件を確認し、申請書類を整えたうえで、東京都知事への一般建設業許可(電気工事業)の新規申請を行いました。
今回の申請では、代表取締役社長を常勤役員等、第一種電気工事士の資格を持つ従業員を営業所技術者等として配置しました。
常勤役員等の経営経験については、過去の電気工事に関する請求書と入金を確認できる通帳を使用して証明しました。また、代表取締役社長と営業所技術者等の常勤性については、健康保険・厚生年金保険の標準報酬決定通知書を確認資料として使用しました。
財産的要件についても直近の決算書で確認でき、営業所の要件や社会保険への加入状況にも問題がなかったため、申請を進めることができました。
その結果、東京都知事の一般建設業許可(電気工事業)を無事に取得することができました。
今回のお客様にとって、建設業許可の取得は、数年前から元請会社に求められていた課題への対応であり、施主から建設業許可の有無を確認された際にも、許可業者として対応できる体制を整えることにつながりました。
また、建設業許可を取得したことにより、従来は許可がなければ請け負うことのできなかった、軽微な建設工事の範囲を超える電気工事についても、取得した許可の範囲内で請け負うことが可能になりました。
ただし、今回のお客様はすでに登録電気工事業者として営業していたため、建設業許可の取得後には、電気工事業法に基づく手続きも必要となります。
そこで当事務所では、建設業許可の取得に続き、登録電気工事業者から「みなし登録電気工事業者」への移行に必要な届出についても対応しました。
5.建設業許可取得後は「みなし登録電気工事業者」への移行手続きにも対応
今回のお客様は、建設業許可を取得する前から、東京都で登録電気工事業者として登録を受け、電気工事業を営んでいました。
そのため、建設業許可を取得した後は、電気工事業法に基づく手続きも必要となりました。
当事務所では、建設業許可の新規申請に加えて、登録電気工事業者から「みなし登録電気工事業者」への移行に必要な届出についても対応しました。
建設業許可と電気工事業者登録は別の制度
電気工事業を営む場合、建設業法に基づく「建設業許可」と、電気工事業法に基づく「電気工事業者の登録・届出」は、それぞれ別の制度として確認する必要があります。
建設業許可は、一定規模以上の建設工事を請け負うために必要となる許可です。
一方、電気工事業法に基づく登録・届出は、電気工事業を営む事業者に対して、電気工事の安全確保などを目的として求められる手続きです。
したがって、電気工事業の建設業許可を取得しただけでは、電気工事業法上の手続きがすべて完了するわけではありません。
登録電気工事業者からみなし登録電気工事業者へ
今回のお客様は、従来、登録電気工事業者として営業していましたが、建設業許可を取得したことにより、電気工事業法上は「みなし登録電気工事業者」に該当することになりました。
みなし登録電気工事業者とは、建設業許可を受けた建設業者が、一般用電気工作物等に係る電気工事業を営む場合の区分です。
この場合、従来の登録電気工事業者としての登録に代わり、建設業許可を受けた電気工事業者として所定の届出を行う必要があります。
今回の案件では、当事務所が建設業許可取得後の届出にも対応し、電気工事業法上の手続きを進めました。
主任電気工事士の選任も引き続き必要
なお、みなし登録電気工事業者となった場合でも、主任電気工事士の選任など、電気工事業法に基づく義務がなくなるわけではありません。
今回のお客様は、建設業許可取得前から第二種電気工事士を主任電気工事士として選任していました。
建設業許可の申請では、新たに入社した第一種電気工事士を営業所技術者等として配置しましたが、建設業法上の営業所技術者等と、電気工事業法上の主任電気工事士は異なる制度に基づく役職です。
そのため、それぞれの制度で必要となる資格要件や配置要件を確認する必要があります。
建設業許可の取得から電気工事業法上の届出まで一貫対応
電気工事会社が新たに建設業許可を取得する場合、許可申請そのものに加えて、取得後に必要となる電気工事業法上の手続きにも注意が必要です。
今回の案件では、東京都知事の一般建設業許可(電気工事業)の新規申請から、取得後のみなし登録電気工事業者への移行に必要な届出まで、当事務所で一貫して対応しました。
建設業許可を取得することだけでなく、許可取得後も適切な手続きのもとで電気工事業を継続できるようにすることが、今回のご依頼における重要なポイントでした。
電気工事業者の登録・届出については、東京都の電気工事業登録の代行もご参照ください。
第6章|まとめ・墨田区で電気工事業の建設業許可取得をご検討の方へ
今回の事例では、東京都墨田区の電気工事会社様からご依頼いただき、東京都知事の一般建設業許可(電気工事業)を取得しました。
お客様は数年前から元請会社に建設業許可の取得を求められており、施主からも許可の有無を確認される機会が増えていました。
そのような中、第一種電気工事士の資格を持つ従業員が入社したことをきっかけに、許可取得に向けた準備を進めました。
今回の申請では、代表取締役社長を常勤役員等、第一種電気工事士の従業員を営業所技術者等として配置しました。
代表取締役社長の経営経験は過去の工事に関する請求書と通帳で証明し、常勤性については標準報酬決定通知書を使用しました。また、財産的要件は直近の決算書で確認でき、営業所や社会保険についても許可要件を満たしていました。
その結果、東京都知事の一般建設業許可(電気工事業)を取得することができました。
さらに、建設業許可取得後には、従来の登録電気工事業者から「みなし登録電気工事業者」への移行に必要な届出についても当事務所で対応しました。
電気工事業の建設業許可を取得する際には、営業所技術者等の資格要件だけでなく、経営経験や財産的基礎などの確認が必要です。また、すでに登録電気工事業者として営業している場合には、許可取得後の電気工事業法に基づく手続きにも注意しなければなりません。
当事務所では、建設業許可の新規申請から、取得後の電気工事業に関する届出まで一貫して対応しています。
東京都墨田区をはじめ、都内で電気工事業の建設業許可取得をご検討中の会社様は、ぜひ当事務所にご相談ください。
建設業許可の取得に必要な経営経験、営業所技術者等、財産的要件などについては、【東京都】建設業許可の要件を完全解説|初めての会社様向け取得ガイドで詳しく解説しています。









