【東京都】解体工事業の営業所技術者等(旧専任技術者)|資格・指定学科・実務経験

東京都で解体工事業の建設業許可を取得するためには、解体工事業を営む営業所ごとに、要件を満たす営業所技術者等を配置する必要があります。

営業所技術者等は、以前「専任技術者」と呼ばれていた人です。

解体工事業の営業所技術者等になれるかどうかは、保有している資格だけで決まるわけではありません。

土木施工管理技士や建築施工管理技士などの国家資格、解体工事施工技士、指定学科の卒業歴と実務経験、解体工事業についての実務経験など、複数のルートがあります。

そのため、次のようなご相談があります。

・土木施工管理技士の資格で解体工事業の営業所技術者等になれるのか
・建築施工管理技士でも解体工事業に使えるのか
・解体工事施工技士は営業所技術者等の資格として使えるのか
・指定学科を卒業している場合、実務経験は何年必要なのか
・資格がなくても、解体工事の実務経験10年で申請できるのか
・平成28年の解体工事業新設前の経験をどのように扱うのか

解体工事業は、平成28年6月1日に「とび・土工工事業」から独立して新設された建設業許可業種です。

そのため、資格や実務経験の確認では、他の業種にはない経過措置や、解体工事業が新設される前の経験の取扱いを確認しなければならない場合があります。

実務経験で申請する場合も、単に「解体工事を長くしてきた」というだけではなく、実際に解体工事に従事していた期間と、その経験を確認できる資料を整理する必要があります。

この記事では、東京都で解体工事業の建設業許可を申請する場合を前提に、営業所技術者等(旧専任技術者)になれる資格、解体工事施工技士、指定学科、実務経験の考え方について解説します。

第1章 解体工事業の営業所技術者等とは

東京都で解体工事業の建設業許可を取得するためには、解体工事業を営む営業所ごとに、要件を満たす営業所技術者等を配置する必要があります。

営業所技術者等は、以前「専任技術者」と呼ばれていた人です。

営業所技術者等になるためには、解体工事業に対応する国家資格、解体工事施工技士、指定学科と実務経験、または一定期間の実務経験など、いずれかの技術要件を満たす必要があります。

主なルートは次のとおりです。

・解体工事業に対応する国家資格を持っている
・解体工事施工技士の資格を持っている
・指定学科を卒業し、所定の実務経験がある
・解体工事業について10年以上の実務経験がある

資格を持っていない場合でも、指定学科や実務経験によって営業所技術者等になれる可能性があります。

一方で、解体工事会社に長期間勤務していたことや、建設現場で解体作業を長く経験していたことだけでは、実務経験の要件を満たすとは限りません。

実務経験で申請する場合は、実際に建築物や工作物の解体工事に従事していた期間を確認し、その経験を申請上の資料で証明できるかを確認する必要があります。

また、解体工事業は平成28年6月1日に新設された業種です。

それ以前は、解体工事は原則として「とび・土工工事業」に含まれていたため、資格や実務経験の確認では、解体工事業新設前の取扱いを確認する必要があるケースがあります。

さらに、営業所技術者等は、申請する営業所に常勤していることが必要です。

代表取締役や取締役が営業所技術者等を兼ねることもできますが、その場合も営業所における常勤性などの要件を満たさなければなりません。

解体工事業の営業所技術者等になれるかを確認するときは、まず保有資格や解体工事施工技士の有無を確認し、資格で要件を満たせない場合に指定学科や実務経験を検討していくと整理しやすくなります。

第2章 国家資格等で解体工事業の営業所技術者等になる場合

解体工事業に対応する国家資格等を持っている場合は、10年間の実務経験によらず、営業所技術者等の要件を満たせる場合があります。

東京都の手引では、解体工事業の営業所技術者等について、P78~79の「技術者の資格(資格・免許及びコード番号)表」で確認することとされています。

主な資格は次のとおりです。

・一級土木施工管理技士
・二級土木施工管理技士(土木)
・一級建築施工管理技士
・二級建築施工管理技士(建築)
・二級建築施工管理技士(躯体)
・技術士のうち解体工事業に対応するもの
・解体工事施工技士

ただし、解体工事業では資格を持っていれば一律に要件を満たすわけではありません。

特に施工管理技士については合格年度、技術士については追加要件の有無を確認する必要があります。

第1節 一級・二級土木施工管理技士

一級土木施工管理技士は、解体工事業の営業所技術者等に使用できます。

一級の場合は、一般建設業許可だけでなく、特定建設業許可の営業所技術者等にも対応します。

二級土木施工管理技士については、「土木」の種別が解体工事業に対応します。

二級土木施工管理技士(土木)は、一般建設業許可の営業所技術者等として使用できます。

ただし、平成27年度以前の合格者については、解体工事業の技術者として使用するために、解体工事に関する1年以上の実務経験を証明するか、登録解体工事講習を受講する必要があります。

東京都の資格表でも、平成27年度以前の合格者について、この追加要件が明記されています。

第2節 一級・二級建築施工管理技士

一級建築施工管理技士も、解体工事業の営業所技術者等に使用できます。

一級の場合は、一般建設業許可と特定建設業許可のいずれにも対応します。

二級建築施工管理技士については、「建築」または「躯体」の種別が解体工事業に対応します。

二級建築施工管理技士(建築)または二級建築施工管理技士(躯体)は、一般建設業許可の営業所技術者等として使用できます。

土木施工管理技士と同様に、平成27年度以前の合格者については、解体工事に関する1年以上の実務経験を証明するか、登録解体工事講習を受講する必要があります。

そのため、施工管理技士を使用する場合は、資格名称だけでなく、二級の場合の種別と合格年度まで確認します。

第3節 技術士

技術士についても、東京都の資格表で解体工事業に対応する資格があります。

ただし、解体工事業について技術士資格を使用する場合は、合格年度にかかわらず、解体工事に関する1年以上の実務経験を証明するか、登録解体工事講習を受講する必要があります。

そのため、技術士資格を持っているというだけで、直ちに解体工事業の営業所技術者等として使用できるとは限りません。

資格の部門・選択科目とあわせて、解体工事に関する追加要件を満たしているかを確認します。

第4節 解体工事施工技士

解体工事施工技士も、一般建設業許可における解体工事業の営業所技術者等として使用できる資格です。

解体工事施工技士は、解体工事業に直接対応する資格であるため、解体工事会社では営業所技術者等の資格として使用されることがあります。

東京都の手引でも、解体工事施工技士と登録解体工事講習について、資格関係の確認先が案内されています。

解体工事施工技士は一般建設業許可に対応する資格であり、この資格だけで特定建設業許可の営業所技術者等になることはできません。

第5節 一般建設業と特定建設業では要件が異なる

一般建設業許可では、二級土木施工管理技士(土木)、二級建築施工管理技士(建築・躯体)、解体工事施工技士などによって営業所技術者等の要件を満たせる場合があります。

一方、特定建設業許可では、一級土木施工管理技士、一級建築施工管理技士など、特定建設業に対応する資格が必要になります。

また、解体工事業は指定建設業ではないため、一般建設業の営業所技術者等となる要件を満たし、一定の元請工事について指導監督的実務経験を証明することで、特定建設業許可の営業所技術者等になれる場合もあります。

解体工事業については、かつて「みなし」の営業所技術者等を認める経過措置がありましたが、その期間は令和3年6月30日に終了しています。

令和3年7月1日以降に解体工事業の許可を受ける、または継続する場合は、現在の解体工事業の技術者要件を満たす営業所技術者等が必要です。

解体工事業の営業所技術者等を資格で選任するときは、資格名だけで判断せず、資格の種別、合格年度、解体工事の実務経験、登録解体工事講習の受講状況まで確認する必要があります。

第3章 技能検定で解体工事業の営業所技術者等になる場合

解体工事業では、施工管理技士や解体工事施工技士だけでなく、「とび」の技能検定によって、一般建設業許可の営業所技術者等の要件を満たせる場合があります。

東京都の資格表では、検定職種「とび・とび工」が解体工事業に対応する技能検定として定められています。

第1節 一級とび技能士

一級とび技能士は、一般建設業許可における解体工事業の営業所技術者等として使用できます。

一級の場合は、技能検定合格後に追加の実務経験を証明する必要はありません。

申請時には技能検定合格証書などによって、検定職種と等級を確認します。

第2節 二級とび技能士

二級とび技能士の場合は、技能検定に合格しただけでは営業所技術者等の要件を満たしません。

原則として、合格後3年以上の実務経験が必要です。

ただし、平成16年3月31日以前に二級技能検定に合格している場合は、合格後1年以上の実務経験で足ります。

解体工事業の営業所技術者等として使用する場合は、二級技能検定の合格年月日と、その後の解体工事に関する実務経験を確認します。

第3節 二級技能士は合格後の実務経験を証明する

二級とび技能士を使用する場合は、技能検定合格証書だけでなく、必要な実務経験を確認できる資料も準備します。

解体工事業の実務経験として使用できるのは、工作物の解体を行う工事に従事した経験です。

そのため、単に「とび工事に従事していた」というだけではなく、合格後に実際に解体工事へ従事していたことを確認する必要があります。

東京都では、実務経験の確認について、実務経験証明書のほか、許可の有無や工事請負契約書、注文書、請求書など、証明する期間に応じた確認資料が必要となります。

第4節 技能検定で対応するのは一般建設業許可

とび技能士は、一般建設業許可における解体工事業の営業所技術者等の資格として使用します。

一級とび技能士であっても、その資格だけで特定建設業許可の営業所技術者等になることはできません。

ただし、解体工事業は指定建設業ではないため、一般建設業の営業所技術者等となる要件を満たしたうえで、一定の元請工事について指導監督的実務経験を証明することで、特定建設業許可の営業所技術者等になれる場合があります。

解体工事業でとび技能士を使用する場合は、等級、合格年月日、二級の場合は合格後の解体工事に関する実務経験まで確認したうえで判断します。

第4章 指定学科の卒業歴と実務経験で営業所技術者等になる場合

解体工事業では、対象となる指定学科を卒業し、卒業後に所定の実務経験を積んでいる場合、10年間の実務経験を証明しなくても、一般建設業許可の営業所技術者等になれることがあります。

解体工事業に対応する指定学科は、次のとおりです。

・土木工学
・建築学

東京都の手引では、営業所技術者等の指定学科について、業種ごとに対応する学科が定められています。

第1節 大学・短期大学・高等専門学校を卒業した場合

大学、短期大学または高等専門学校で指定学科を卒業した場合は、卒業後3年以上の解体工事に関する実務経験によって、一般建設業許可の営業所技術者等の要件を満たすことができます。

例えば、大学の建築学科を卒業した後、解体工事会社で3年以上にわたり建物の解体工事に従事していた場合などです。

卒業後に3年以上建設会社へ勤務しているだけでは足りず、その期間に解体工事に関する実務経験があることが必要です。

第2節 高等学校・中等教育学校を卒業した場合

高等学校または中等教育学校で指定学科を卒業した場合は、卒業後5年以上の解体工事に関する実務経験が必要です。

工業高校の土木科や建築科などが代表的ですが、学校や卒業年度によって学科名称が異なることがあります。

卒業証明書に記載された学科名だけで指定学科に該当するか判断できない場合は、成績証明書や履修証明書などによって確認します。

第3節 専修学校を卒業した場合

専修学校の専門課程で指定学科を卒業した場合も、卒業歴と実務経験を組み合わせて営業所技術者等の要件を満たせることがあります。

専門士または高度専門士の称号を付与されている場合は、卒業後3年以上の解体工事に関する実務経験が必要です。

これらに該当しない専修学校の専門課程を卒業した場合は、卒業後5年以上の実務経験が必要となります。

第4節 実務経験は解体工事に関するものが必要

指定学科を卒業していても、必要となる実務経験は解体工事業に関するものでなければなりません。

東京都の手引では、解体工事業を「工作物の解体を行う工事」としており、工作物解体工事や建物を壊して更地にする工事などが例示されています。

一方、それぞれの専門工事で建設された目的物だけを解体する工事は、その専門工事に該当する場合があります。

例えば、電気設備だけを撤去する工事であれば、必ずしも解体工事業の実務経験になるわけではありません。

また、総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物や建築物を解体する工事は、土木一式工事または建築一式工事に該当する場合があります。

そのため、実務経験を確認するときは、「解体」という工事名だけではなく、実際に何をどのように解体した工事なのかを確認します。

第5節 卒業歴と実務経験の両方を確認する

指定学科の卒業歴を使って申請する場合は、学歴だけでなく、卒業後の解体工事に関する実務経験も確認します。

主な確認資料は次のとおりです。

・卒業証明書
・必要に応じて成績証明書や履修証明書
・実務経験証明書
・解体工事に従事したことを確認できる工事資料
・実務経験期間中の在籍を確認できる資料

解体工事業については、平成28年6月1日に独立した許可業種として新設されているため、平成28年5月31日以前の経験を使用する場合には、実際に工作物の解体を行っていた経験であるかを確認する必要があります。東京都の手引でも、解体工事業の実務経験について別途確認資料を定めています。

指定学科による実務経験年数の短縮を利用する場合は、学校の種類、指定学科への該当性、卒業年月日、卒業後の解体工事の内容と経験期間を確認したうえで判断します。

第5章 10年以上の実務経験で営業所技術者等になる場合

解体工事業に対応する国家資格や解体工事施工技士、指定学科の卒業歴がない場合でも、解体工事業について10年以上の実務経験を証明できれば、一般建設業許可の営業所技術者等になれる場合があります。

ただし、建設業界で10年以上働いていることや、解体工事会社に10年以上在籍していることだけでは足りません。

実際に解体工事業に該当する工事に携わった期間を確認する必要があります。

東京都の手引でも、解体工事業の実務経験として認められるのは「工作物の解体を行う工事」に関する経験とされています。

第1節 解体工事に関する10年以上の経験が必要

実務経験10年で営業所技術者等になる場合は、工作物の解体を行う工事について、必要な期間の経験を証明します。

例えば、建物を取り壊して更地にする工事などが解体工事業に該当します。

一方、それぞれの専門工事で建設された目的物だけを解体する工事は、その専門工事に該当する場合があります。

そのため、単に「撤去工事」「解体工事」と記載されているだけではなく、実際に何を解体した工事なのかを確認します。

第2節 平成28年5月31日以前の経験も使用できる

解体工事業は平成28年6月1日に新設されたため、それ以前には独立した「解体工事業」の許可はありませんでした。

平成28年5月31日以前は、工作物の解体工事は旧とび・土工工事業に含まれていました。

そのため、平成28年5月31日以前に旧とび・土工工事業として行った工事であっても、実際に工作物の解体を行った経験であれば、解体工事業の実務経験として使用できます。

ただし、旧とび・土工工事業の経験をすべて解体工事業の実務経験として使用できるわけではありません。

足場工事、土工事、コンクリート工事などの経験ではなく、実際に工作物の解体を行った工事であることが必要です。

東京都の手引でも、平成28年6月1日の改正法施行前の旧とび・土工工事の経験について、「工作物の解体を行う工事」に限って解体工事業の実務経験として認める取扱いが明記されています。

第3節 旧とび・土工工事業の経験は重複計上できる場合がある

通常、同じ期間の実務経験を複数の建設業種について重複して計上することはできません。

ただし、解体工事業の新設に伴う特例として、平成28年5月31日までの旧とび・土工工事業での実務経験については、その期間中に解体工事の実績がある場合、とび・土工工事業と解体工事業の双方の実務経験として重複計上することが認められています。

例えば、平成28年5月31日以前に旧とび・土工工事業の許可業者として解体工事に従事していた期間については、一定の条件のもとで、とび・土工工事業と解体工事業の両方の経験として使用できます。

これは解体工事業の新設に伴う特殊な取扱いです。

第4節 建設リサイクル法施行後の経験には注意する

解体工事については、建設業法だけでなく建設リサイクル法による解体工事業登録との関係にも注意が必要です。

東京都の手引では、建設リサイクル法施行後の解体工事に関する実務経験については、とび・土工工事業の建設業許可、または建設リサイクル法に基づく解体工事業登録を受けた期間に請け負った工事に限って、経験期間に算入できるとされています。

そのため、建設業許可を受けていない会社や個人事業主での経験を使用する場合は、その期間に解体工事業登録を受けていたかどうかも確認します。

実際に解体工事を行っていたというだけではなく、その工事を適法に請け負える状態であったかも確認する必要があります。

第5節 許可業者での経験を証明する場合

解体工事業の建設業許可を受けていた会社での経験を使用する場合は、その会社が証明期間中に解体工事業の許可を受けていたことを確認します。

平成28年5月31日以前の経験については、旧とび・土工工事業の許可を受けていた期間に、実際に解体工事を行っていたことを確認します。

東京都では、旧とび・土工工事業の許可業者について、すでに提出した決算変更届の工事経歴書から解体工事の実績を確認できる場合は、その期間について工事請負契約書などに代えることができる取扱いがあります。

この場合は、受付印のある決算変更届の副本表紙と該当する工事経歴書の写し、必要に応じて工事内容を確認できる資料などを用意します。

第6節 複数の勤務先や個人事業の経験を合算する場合

10年間の実務経験は、一つの会社だけで積んだものである必要はありません。

例えば、前職会社で6年間、現在の会社で4年間、解体工事に従事していた場合は、それぞれの経験を確認したうえで合算できる場合があります。

個人事業主として解体工事を行っていた期間と、法人化後の会社での経験を合算することもあります。

ただし、それぞれの期間について、解体工事を行っていたこと、本人がその期間に従事していたこと、建設業許可または解体工事業登録の状況などを確認する必要があります。

第7節 10年の経験があっても証明できるとは限らない

解体工事業の実務経験による申請では、実際に10年以上解体工事に携わっていることと、その10年間を建設業許可申請上の資料で証明できることは別です。

過去の工事資料が残っていない、前職会社から証明を受けられない、旧とび・土工工事業の工事のうち解体工事だったことを確認できない、解体工事業登録を確認できないといった場合は、経験年数が十分でも申請に使用できないことがあります。

国土交通省の建設業許可事務ガイドラインでも、実務経験は具体的に建設工事に携わった期間を積み上げて算出し、平成28年5月31日以前に旧とび・土工工事業の許可業者として請け負った解体工事の経験についても算入できるとされています。

解体工事業の営業所技術者等を実務経験10年で申請する場合は、経験年数だけで判断せず、工事内容、許可・登録状況、証明資料まで早い段階で整理しておく必要があります。

第6章 営業所技術者等の常勤性と申請時の確認資料

解体工事業に対応する国家資格、解体工事施工技士、技能検定、指定学科または実務経験の要件を満たしていても、それだけで営業所技術者等として申請できるわけではありません。

営業所技術者等は、解体工事業を営む営業所に常勤している必要があります。

そのため、申請時には技術者としての要件を確認する資料と、申請会社における常勤性を確認する資料の両方を準備します。

第1節 申請する営業所に常勤していることが必要

営業所技術者等は、申請する営業所に常勤している人でなければなりません。

一級・二級の施工管理技士や解体工事施工技士などの資格を持っていても、他社に常勤している場合や、申請会社での勤務実態を確認できない場合は、営業所技術者等として使用できません。

代表取締役や取締役が営業所技術者等を兼ねることもできますが、その場合も申請会社に常勤していることが必要です。

従業員を営業所技術者等とする場合も、資格や実務経験だけでなく、申請会社との雇用関係や勤務状況を確認します。

第2節 複数の営業所を1人で兼任することはできない

本店だけで解体工事業を営む場合は、本店に要件を満たす営業所技術者等を配置します。

本店と支店の両方で解体工事業を営む場合は、それぞれの営業所に営業所技術者等を配置する必要があります。

本店に資格者が1名いるからといって、その人を本店と支店の両方の営業所技術者等として届け出ることはできません。

営業所を新設する場合や、既存の支店でも新たに解体工事業を取り扱う場合は、その営業所に配置できる営業所技術者等がいるかを事前に確認します。

第3節 国家資格等で申請する場合の確認資料

国家資格等によって営業所技術者等の要件を満たす場合は、その資格を確認できる資料を用意します。

主なものは次のとおりです。

・施工管理技士の合格証明書等
・技術士の登録証等
・解体工事施工技士の資格を確認できる書類
・技能検定合格証書
・登録解体工事講習の修了証等

東京都の手引では、技術者要件が国家資格者等の場合、合格証明書や免許証等の写しによって確認することとされています。

解体工事業では、施工管理技士の合格年度などによって、解体工事に関する実務経験や登録解体工事講習が必要となる場合があります。

そのため、資格証明書だけでなく、合格年度や講習の受講状況まで確認します。

第4節 実務経験で申請する場合の確認資料

指定学科と実務経験を組み合わせる場合や、10年以上の実務経験によって申請する場合は、実際に解体工事に従事していたことを確認できる資料が必要です。

主な資料には、次のようなものがあります。

・卒業証明書
・必要に応じて成績証明書や履修証明書
・実務経験証明書
・工事請負契約書
・注文書
・請求書
・実務経験期間中の在籍を確認できる資料

解体工事業の場合は、単に工事資料が残っていればよいわけではありません。

東京都の手引では、解体工事業の実務経験として認められるのは「工作物の解体を行う工事」とされています。

平成28年6月1日より前の旧とび・土工工事業の経験を使用する場合も、実際に工作物の解体を行っていた工事であることを確認します。

また、旧とび・土工工事業の許可業者について、提出済みの決算変更届の工事経歴書から解体工事の実績を確認できる場合は、その期間について請負契約書等に代えて使用できる場合があります。

第5節 常勤性を確認する資料

東京都の建設業許可申請では、営業所技術者等について技術者要件だけでなく、申請日現在の常勤性も確認されます。

法人の場合は、社会保険関係の資料などによって申請会社との関係を確認します。

申請者が役員なのか従業員なのか、勤務形態がどのようになっているのかによって必要となる資料は異なります。

そのため、申請時点の東京都の取扱いを確認したうえで、常勤性を証明できる資料を準備します。

資格や実務経験の要件を満たしていても、申請会社に常勤していることを確認できなければ、営業所技術者等として申請することはできません。

解体工事業の営業所技術者等を選任するときは、資格や実務経験だけでなく、資格取得時期、登録解体工事講習の有無、実務経験の内容、申請する営業所における常勤性まで確認したうえで判断する必要があります。

 

解体工事業の建設業許可要件や工事内容については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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