【東京都中野区】更新期限1か月前に常勤役員等・営業所技術者等の変更届を同時提出

東京都中野区の建設会社様から、一般建設業許可の更新と、未提出となっていた変更届についてご相談をいただきました。

確認したところ、建設業許可の有効期限まで1か月を切っている一方で、常勤役員等だった取締役が半年前に退任し、さらに2名いた営業所技術者等のうち1名も2か月前に退職していました。

本来であれば、それぞれの変更が生じた時点で変更届を提出しておく必要があります。

ただし、変更届の提出が遅れていたとしても、前任者の退任・退職日から後任者の就任・配置までに空白期間がなく、後任者がその時点で必要な要件を満たしていれば、変更内容を整理したうえで更新申請へ進めることができます。

今回の会社様では、後任の常勤役員等となる取締役が、前任者の退任日時点で5年を超える経営経験を有していました。

また、退職した営業所技術者等が担当していた建築一式工事業については、二級建築士の資格を持つ代表取締役を後任として配置することができました。

そこで、常勤役員等の変更、営業所技術者等の変更、建設業許可の更新申請を同時に進めることになりました。

更新期限が迫る中で、過去の変更時点までさかのぼって要件と常勤性を確認し、必要書類を整えたうえで東京都へ申請し、無事に更新手続きを完了することができました。

第1章 更新期限直前に未提出の変更届が判明

今回のお客様は、東京都中野区で一般建設業許可を取得している建設会社様です。

許可業種は、建築一式工事業と内装仕上工事業でした。

ご相談をいただいた時点で、建設業許可の有効期限まで1か月を切っており、早急に更新申請の準備を進める必要がありました。

ところが、会社の状況を確認していくと、更新申請だけでは済まないことが分かりました。

まず、これまで常勤役員等として配置されていた取締役が、約半年前に退任していました。

さらに、2名配置していた営業所技術者等のうち、建築一式工事業を担当していた方も約2か月前に退職していました。

いずれについても変更届が提出されていない状態でした。

建設業許可を維持するためには、常勤役員等や営業所技術者等といった人的要件を継続して満たしている必要があります。

そのため、更新期限が迫っているからといって、未提出の変更届をそのままにして更新申請だけを進めることはできません。

今回まず確認したのは、前任者が退任・退職した時点で、後任となる方がすでに必要な要件を満たしていたかどうかです。

もし前任者が退任した後、後任者が要件を満たすまでに空白期間があれば、その期間は建設業許可の要件を欠いていたことになります。

今回の会社様では、幸いにも常勤役員等、営業所技術者等ともに、前任者の退任・退職時点で後任候補者が要件を満たしていました。

そのため、過去の変更時点までさかのぼって要件と常勤性を確認し、未提出となっていた変更届を整理したうえで、建設業許可の更新申請まで進める方針としました。

第2章 後任の常勤役員等は前任者退任時点で5年以上の経験を確保

今回の会社様では、これまで常勤役員等として配置されていた取締役が、約半年前に退任していました。

そのため、まず確認したのは、前任者が退任した時点で後任となる方が常勤役員等の要件を満たしていたかどうかです。

後任候補となったのは、別の取締役の方でした。

この方について取締役としての在任期間を確認したところ、前任者が退任した時点ですでに5年2か月の経験がありました。

つまり、前任者が退任した時点で後任者が常勤役員等の要件を満たしていたため、人的要件に空白期間を生じさせることなく交代できる状態でした。

一方、代表取締役についても候補になり得るか確認しましたが、取締役としての経験は約3年でした。

そのため、今回の常勤役員等の後任としては使用できず、5年以上の経験を有していた別の取締役を配置することになりました。

変更届が遅れている案件では、現在の時点で後任者が要件を満たしているかどうかだけを確認すればよいわけではありません。

重要なのは、前任者が退任したその時点で、後任者が必要な要件をすでに満たしていたかどうかです。

今回のように半年後になって変更届を提出する場合でも、前任者の退任時点までさかのぼって後任者の経験年数や常勤性を確認する必要があります。

もし、前任者が退任した時点では後任者の経験が5年に達しておらず、その数か月後に初めて要件を満たしたという場合には、その間に人的要件の空白が生じることになります。

今回の会社様では、後任取締役が前任者の退任日時点ですでに5年2か月の経験を有していたため、常勤役員等の変更について必要な資料を整理し、遡って変更届を提出することができました。

第3章 退職した営業所技術者等の後任に代表取締役を配置

今回の会社様では、建築一式工事業と内装仕上工事業について、それぞれ営業所技術者等を配置していました。

建築一式工事業を担当していた営業所技術者等は二級建築士、内装仕上工事業を担当していた営業所技術者等は二級建築施工管理技士(仕上げ)の資格を保有していました。

ところが、建築一式工事業を担当していた営業所技術者等が、更新申請の約2か月前に退職していました。

この変更についても届出が提出されていなかったため、前任者が退職した時点で後任となる営業所技術者等を配置できていたかどうかを確認する必要がありました。

営業所技術者等は、許可を受けている業種ごとに継続して要件を満たしている必要があります。

そのため、前任者が退職した後に後任者がいない期間が生じていた場合は、その業種について営業所技術者等の要件を欠いていたことになります。

今回の会社様では、幸いにも代表取締役が二級建築士の資格を保有していました。

そこで、前任の営業所技術者等が退職した日から、代表取締役を建築一式工事業の後任の営業所技術者等として配置することにしました。

代表取締役はすでに会社に常勤していたため、前任者の退職時点から営業所技術者等としての常勤性を確保できているかについても資料を確認しました。

一方、内装仕上工事業については、二級建築施工管理技士(仕上げ)の資格を保有する営業所技術者等が引き続き在籍していたため、変更はありませんでした。

この結果、建築一式工事業と内装仕上工事業の両方について、営業所技術者等の要件に空白期間を生じさせることなく許可を維持できていたことを確認できました。

営業所技術者等の退職があった場合は、現在後任者がいるかだけではなく、前任者の退職日から後任者を配置した日までの間に空白がないかを確認することが重要です。

今回のケースでは、代表取締役が二級建築士の資格を保有していたことから、建築一式工事業を廃業することなく、営業所技術者等の変更届を整理して更新申請へ進むことができました。

第4章 未提出の変更届と更新申請を同時に提出

常勤役員等と営業所技術者等について、前任者の退任・退職時点から後任者が要件を満たしていたことを確認できたため、未提出となっていた変更届の作成に進みました。

今回整理したのは、主に次の手続きです。

・常勤役員等の変更
・営業所技術者等の変更
・建設業許可の更新申請

常勤役員等については、前任の取締役が退任した日を基準として、後任取締役がその時点ですでに5年以上の経営経験を有していたことを確認しました。

営業所技術者等についても、建築一式工事業を担当していた前任者が退職した日から、二級建築士の資格を持つ代表取締役を後任として配置できることを確認しました。

変更届を長期間提出していなかった場合でも、現在の状況だけを記載して提出するわけではありません。

実際に変更が生じた時点までさかのぼり、その時点で後任者が要件を満たしていたことや、常勤性が継続していたことを確認したうえで届出を作成する必要があります。

今回は更新期限まで1か月を切っていたため、変更届を提出してから改めて更新申請の準備を始めるのではなく、両方の書類を同時並行で作成しました。

決算変更届については会社の経理担当者が毎年提出しており、役員の重任登記についても会社側で対応済みでした。

そのため、今回の手続きでは、未提出となっていた人的要件の変更を中心に整理し、現在も建築一式工事業と内装仕上工事業の許可要件を満たしていることを確認したうえで更新申請書を作成しました。

最終的に、常勤役員等の変更届、営業所技術者等の変更届、建設業許可の更新申請をまとめて東京都へ提出し、無事に受理されました。

更新期限直前に未提出の変更届が判明した場合でも、変更時点から現在まで許可要件に空白がなく、必要な確認資料を揃えることができれば、変更届と更新申請をあわせて進められる場合があります。

第5章 人的要件の変更は空白期間がないかの確認が重要

今回の事例で最も重要だったのは、常勤役員等と営業所技術者等について、前任者から後任者への交代に空白期間がなかったことです。

建設業許可は、許可を取得した時点だけ要件を満たしていればよいものではありません。

許可を維持している期間中も、常勤役員等や営業所技術者等といった人的要件を継続して満たしている必要があります。

今回の会社様では、常勤役員等だった取締役が約半年前に退任していました。

しかし、後任となる取締役は、その退任日時点ですでに5年2か月の経営経験を有していました。

また、建築一式工事業を担当していた営業所技術者等が約2か月前に退職していましたが、代表取締役が二級建築士の資格を保有していたため、前任者の退職時点から後任として配置することができました。

このように、変更届の提出が遅れていたとしても、実際の変更時点で後任者が必要な要件を満たしており、常勤性も継続して確認できるのであれば、遡って変更内容を整理できる場合があります。

一方で、前任者が退任・退職した時点では後任者が要件を満たしておらず、数か月後に初めて要件を満たしたという場合には、その間に許可要件の空白期間が生じます。

特に営業所技術者等については、担当している許可業種ごとに後任者を配置できるかを確認する必要があります。

後任となる営業所技術者等が見つからない場合には、その業種の許可を維持できない可能性もあります。

今回の会社様では、常勤役員等と営業所技術者等の双方について、前任者の退任・退職時点までさかのぼって要件を確認できたことが、更新申請まで進められた大きなポイントでした。

建設業許可の更新時に過去の人的変更が未届であることが判明した場合は、現在の役員や技術者だけを見るのではなく、「いつ変更があったのか」「その時点で後任者が要件を満たしていたのか」を時系列で確認することが重要です。

第6章 更新直前でも人的変更を整理して建設業許可を継続

今回の会社様では、建設業許可の有効期限まで1か月を切った段階で、常勤役員等と営業所技術者等の変更届が未提出であることが分かりました。

そのままでは更新申請を進めることができないため、まずは過去の変更時点までさかのぼって、人的要件に空白がなかったかを確認しました。

常勤役員等については、前任者の退任日時点で、後任となる取締役がすでに5年2か月の経営経験を有していました。

営業所技術者等についても、建築一式工事業を担当していた前任者の退職日時点で、二級建築士の資格を持つ代表取締役を後任として配置することができました。

このため、常勤役員等と営業所技術者等の双方について、許可要件に空白期間を生じさせることなく変更内容を整理することができました。

そのうえで、未提出となっていた変更届と建設業許可の更新申請を同時に準備し、東京都へ提出しました。

申請は無事に受理され、建築一式工事業と内装仕上工事業の許可を継続することができました。

今回のように、更新直前になって過去の変更届が未提出だったことが判明しても、直ちに許可を失うとは限りません。

重要なのは、変更が生じた時点から現在まで、必要な人的要件を継続して満たしていたかどうかです。

一方で、前任者の退任や退職後に後任者がいない期間があった場合は、許可の維持そのものに影響する可能性があります。

そのため、常勤役員等や営業所技術者等に変更があった場合は、本来の提出期限内に変更届を提出しておくことが最も安全です。

建設業許可の更新では、現在の会社の状況だけでなく、前回の申請以降に役員や技術者の変更がなかったかまで確認しておくことが重要です。

今回の事例は、更新期限が迫る中で未提出の人的変更を整理し、変更時点からの要件継続を確認したうえで、変更届と更新申請を同時に進めたケースとなりました。

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